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スキージャンプW杯2018/19 ビケルスン大会 3月17日 小林陵侑 RAW AIR総合優勝! [スキージャンプ]

長かったRAW AIRもついに最終日。

3月17日
ノルウェー ビケルスン大会(HS240)
W杯個人第27戦

優勝 454.7点 ドメン・プレフツ(スロベニア)
2位 454.6点 小林陵侑
3位 443.2点 クラフト(オーストリア)

15位 388.9点 佐藤幸椰
29位 348.8点 中村直幹
33位 169.3点 小林潤志郎

同じW杯でもフライングは特別扱い。
いつもは50位の予選通過ラインは40位。
1本目の飛ぶ順番もW杯総合ではなく、フライングだけの総合順位の下から飛んでいく。
なのでいつも一番最後だった陵侑も、この日は後ろから6番目。
ちょっと新鮮。

この日はRAW AIRの最終日なのでその総合優勝争いも見どころ。
前日の試合が終わった時点で1位のクラフトと2位の陵侑との差は8.5点。

1本目、先日の団体戦で絶好調だったドメンがこの日も好調、ただ一人ヒルサイズを超える241mを飛び、トップに立つ。
陵侑は237m、221.9点で2位、クラフトは236.5m、220.1点で4位。
わずかだか1.8点、差を詰めて6.7点差。
う~ん。しびれる展開。
しかし、ここ最近のクラフトの安定感を考えると、逆転はなかなか難しいか。

迎えた2本目。
先に飛んだクラフトだったが、今一つ距離が伸びず、229.5m、223.1点。
本人も「ちょっとまずいかな~」という感じ。
陵侑にプレッシャーを与えるジャンプにはならず。

そして陵侑。
ヒルサイズにせまる239mの大ジャンプで得点は232.7点。逆転だ!
もちろんトップに立ち、最後のドメンのジャンプによってはこの試合の勝利もありうる。

ドメンもややプレッシャーがあったか、距離が伸びず。
トップに立つグリーンの仮想ラインの手前に着地したように見えた。
微妙なところ。
得点が出る。
なんと、0.1点差で陵侑をかわしてドメンの優勝だ。
兄のペテルに肩車されて場内の歓声に応える。

ドメンの優勝は2016/17シーズン以来2年振り。
当時はまだ17歳。
両スキーの間より頭が前に出る超攻撃スタイルで勝利を重ねたが、それも長く続かず、いったんは第一線から消えていた。
ちなみに当時のスタイルはここで見ることができる。
見たら口あんぐりするような凄いフォームだ。
今はだいぶおとなしくなった。

陵侑は惜しかった。
最小単位の差で優勝ならず。
それでもみごと大逆転でRAW AIR3代目のチャンピオンに。
もちろん日本選手初だ。

というわけでRAW AIR総合結果は以下の通り。

1位 2461.5点 小林陵侑(454.6点)
2位 2458.6点 クラフト(443.2点)
3位 2351.6点 ヨハンソン(ノルウェー、431.6点)

陵侑とクラフトの差は、フライング5本含む15本のジャンプを飛んで、その差はなんとたったの2.9点。
あんまり意味はないけどジャンプ1本当たりにすると0.2点以下。
史上に残る大接戦だった。

さらに陵侑は、フライング個人総合でも首位に立った。
前述したとおりフライングはW杯の中でも特別扱いで、全体の個人総合とは別に、フライングだけの個人総合成績も争われる。
こちらは、個人総合と同じく、1位100点、2位80点、3位60点・・・というように順位を得点化してその総得点で優勝を決める。
現在の順位は以下の通り

1位 227点 小林陵侑
2位 211点 アイゼンビヒラー(ドイツ)
3位 207点 ストッフ(ポーランド)

フライング個人戦の残りはプラニツァ(スロベニア)で2戦。
あまり差がない4位にクラフトがいる。
現在の調子だと、やはりこちらもクラフトとの戦いになりそうだ。
はたして陵侑のタイトル総なめとなるか。

ちなみにプラニツァでは、予選1本、個人2本、団体2本、個人2本と、合計7本のジャンプがあるが、この総得点を争うプラニツァ7(セブン)という戦いもある。
ジャンプ週間のように、ある程度のまとまりで得点を競うのがここ数年流行っているようだ。
どこのジャンプ台も、観客により楽しんでもらおうといろいろ考えている。
選手にとっては大変だろうが、見る側としてはなかなかおもしろい。

日本でも、大倉山と白馬でシリーズ化できないだろうか。
これまでのW杯でも日本ラウンドは上位選手は移動の疲れを嫌って来日しないことも多かった。
しかし、陵侑の総合優勝で、ジャンプ界における日本の地位はあがっている。
大倉山と白馬の五輪記念シリーズなんていいんじゃないかと思うのだが・・・

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コメント 2

燃焼豚

これは新聞では大きく、TVの一般ニュースでも取り上げられました。小林選手流石です。
by 燃焼豚 (2019-04-01 07:59) 

enokorogusa

RAW AIRの名前も出ていましたか。
だとしたらなかなかです。
あとフライングヒルが日本にはないのと、飛距離がインパクト強いのでニュースにしやすいのかも。
一度は現地で見てみたいです。
by enokorogusa (2019-04-01 17:45) 

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