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もうすぐF1日本GP 2018年10月7日決勝 [その他スポーツ]

さて、今年もF1の日本GPが鈴鹿サーキットにやってくる。

鈴鹿で最初に開かれたのは1987年。
途中、富士スピードウェイで開催された年もあったので、鈴鹿での開催は今年がちょうど30回目だ。
F1では近年、アジアや中東などの開催が増え、ヨーロッパでの開催が少なくなる傾向にある。
そんな中、鈴鹿の30回という開催数を超えるのは、モナコ、モンツァ(イタリア)、スパ・フランコスシャン(ベルギー)、ハンガロリンク(ハンガリー)など、数えるほどしかない。
シルバーストン(イギリス)、ホッケンハイム(ドイツ)もあるが、コースレイアウトが大きく変わってしまっている。

そんな中、ほとんどレイアウトがかわらず、開催を続けている鈴鹿は、自分が思う以上に歴史あるGPとなっているのだ。
そのようなコースは敬意をこめて「オールドサーキット」と呼ばれることもある。

自分にとっては、昔住んでいたところが比較的近かったこともあって、サーキットではなく併設されている遊園地に何度も遊びに行ったことがある、身近な場所なのだ。
もちろん、全日本F2などの中継もよくTVで見ていたりしていた。
当時は星野一義と中嶋悟の2強時代だった。
なので1987年に初めてF1GPが開かれたとき、「あの鈴鹿サーキットをF1が走っている」と思うだけで興奮したものだ。

鈴鹿サーキットの特徴のひとつに、上述した他の歴史あるサーキットも同様なのだが、各コーナーに固有の名前がついている、という点がある。
近年新しくできたサーキットは、単純にターン1、ターン2、などというように番号で呼ばれることも多い。
そういうのはなんかさびしい気がする。
特に鈴鹿サーキットのコーナー名は、誰が言い出したのかがはっきりせず、レース関係者の間でなんとなく広まり、定着したものが多く、そういうのも歴史を感じさせてよい。

複合コーナーとなっている「1・2コーナー」から始まって「S字」「逆バンク」「ダンロップ」「デグナー」「ヘアピン」「スプーン」「西ストレート」「130R」「「日立オートモティブシステムズシケイン(ここはカシオトライアングルの方が馴染み深いが)」「最終コーナー」と、それぞれ名前が付いている。

F1ドライバーにとってもチャレンジングなコースとして名高いが、ひとつ残念なのは、2003年に改修された「130R」だ。
以前は、まさにその名の通り曲率半径130mのコーナーで、西ストレートで最高速度に達したマシンがわずかの減速で飛び込む、F1が開かれる全サーキットの中でも屈指の超高速コーナーとして有名だった。
名前が「130R」という曲率半径そのままなのもカッコよかった。
しかし、安全性を高めるためにランオフエリアを広くする改修工事を行った結果、曲率も変わり、現在のF1ではさほど難しくないコーナーとなってしまったのだ。

さて、そんな鈴鹿サーキットだが、自分は過去に2度だけだがF1を見に行ったことがある。
どちらも決勝レースは1・2コーナーへの侵入からS字、逆バンクまでを広く見渡せる場所で見たのだが、フリープラクティスでは他の席で見たりしていた。
そんな中でも、F1のフルスロットルの爆音を目前で聞くことができる場所がある。
そこでは鼓膜がビリビリと震えて破れるのではないかと思うくらいの爆音を体中で感じることができた。
ただ、今のF1はハイブリッドのパワーユニット(もうエンジンとは呼ばない)なので、昔のような爆音は聞くことはできないらしいが。

実際に観戦したレースの記憶となると、1994年のレースが思い出深い。
1994年といえば、アイルトン・セナが亡くなった年で、新しいチャンピオンが生まれようとしたときだ。
チャンピオン争いをしていたのはミハエル・シューマッハとデイモン・ヒル。
シューマッハのリードで迎えた日本GP。
決勝レース当日は大雨。
そう、秋の鈴鹿は結構天候が不安定なのだ。
特にこの年は雨だけでなく、非常に寒かった。

このレース、大雨のため途中で赤旗中断。
当時は2ヒート制で、中断前のタイムと中断後のタイムを合算して順位を決める方式だった。
中断後のレース(雨は降り続いている)で、シューマッハはタイヤ交換2回なのに対し、ヒルは1回。
当然、周回タイム自体はシューマッハが速いが、合計タイムで先頭なのはヒル。
お互い直接相手とレースするのではなく、タイム差とのにらみ合い。

ここで頑張ったのがヒルだ。
観客席から遠くに見える巨大ビジョンでもわかるくらい、ヒルのタイヤは限界だ。
ヘアピンなど、ズルズルになって立ち上がっていくのがよく見えた。
結局、ヒルが見事に逃げ切って、勝利を挙げた。

この頃、ヒルに対する評価はいろいろ分かれていて、鈴木亜久里などはTV解説でケチョンケチョンに言っていたが、自分はそうでもないと思っていた。
この鈴鹿のレースを見て、やっぱりヒルはすごいドライバーだと思った。
チャンピオン争いをして当然だ。

実際、後に、ヒルはチャンピオンを取った後、アロウズ・ヤマハや、ジョーダン・無限など、お世辞にもトップチームとはいえないチームで走っていたが、そこで見事な走りを見せ、かえって評価を高めることになった。

思い出話はこれくらいにしておいて(長かったけど)、さて、今年の鈴鹿では、どんなレースが見られるか。
ちなみに今、この記事は先週末のロシアGPの録画を見ながら書いている。
今年はルイス・ハミルトンがちょっと頭一つ抜けた感じの強さを見せているが、鈴鹿でも同様の強さを見せることができるか。
また、トロロッソ・ホンダはホンダの地元でいいパフォーマンスを見せられるか。
現地観戦はできないのは残念だが、楽しみに待とう。


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コメント 16

middrinn

F!ブームの頃にTV観戦していたのは全て鈴鹿でしたけど、
名作『赤いペガサス』の影響で未だ富士のイメージ^_^;
by middrinn (2018-10-06 21:05) 

燃焼豚

今回のグランプリは日本人ドライバーがいない、ホンダも調子がよくない。うーん(ーー;)
by 燃焼豚 (2018-10-07 13:19) 

enokorogusa

まさかmiddrinnさんはボンベイブラッドじゃないですよね(^^;)
『サーキットの狼』も富士(&つくば)でしたね。
by enokorogusa (2018-10-07 18:38) 

enokorogusa

そうなんですよね、燃焼豚さん。
特に日本人ドライバーが出てきてほしいですよね。
下位カテゴリで頑張っている人はいるようなので、ぜひF1に乗ってほしいものです。
by enokorogusa (2018-10-07 18:42) 

燃焼豚

大方の予想通りメルセデスの1-2フィニッシュで決まりましたな。Aホンダも順当といったところ。かつてF1最速と言われた頃のMホンダが懐かしい。
by 燃焼豚 (2018-10-08 05:54) 

enokorogusa

メルセデスも強いですが、特にハミルトンは今がキャリアの絶頂期ですね。
昔は速いけど荒い部分もあったのが、今は本当に強いドライバーになりました。
トロロッソ・ホンダは、予選は素晴らしかったのですが、決勝レースでペースが上がりませんでした。
今回は残念でしたが、まだまだ速くなってくれると期待します。
by enokorogusa (2018-10-08 09:12) 

燃焼豚

2021年のモナコGPをレッドブルホンダが制覇。
ホンダがモナコを制したのは29年ぶり。
よくやったなホンダ。
by 燃焼豚 (2021-05-25 17:25) 

enokorogusa

なんだかんだ言って、幾度か勝利し、今季は今のところトップ争いを繰り広げているわけですから、燃焼豚さんのおっしゃるとおり今回のホンダは頑張っていると思います。
ただ、フェラーリは別格としてもルノー、メルセデスが20年以上継続して参戦している中、撤退(社長は今回は「終了」と言ってたかな?)を繰り返すのが、ファンとしては残念・・・
by enokorogusa (2021-05-27 18:44) 

燃焼豚

第7戦をレッドブルホンダが征しました。
記録としてはいいかな。
by 燃焼豚 (2021-06-23 17:13) 

enokorogusa

燃焼豚さん、返信遅くなりすいません。
今年の車は相当速いことがわかってきましたね。
フランスGPの2ストップ作戦は、車の絶対的な速さがないと成功できない作戦でした。
ホンダ搭載車が強いとやっぱり嬉しいですね。
by enokorogusa (2021-06-25 20:10) 

燃焼豚

F1ではなくラリーの話ですが、27年ぶりに日本人選手が表彰台に上がられた。別のモータースポーツとはいえ日本の選手が活躍されるのは嬉しいです。
by 燃焼豚 (2021-07-04 16:19) 

enokorogusa

トヨタの勝田貴元選手ですね。
素晴らしい快挙だと思います。
ラリーはあまり日本では馴染みがないですが、欧州では人気のある競技で、トヨタが参戦しているのも欧州での販売拡大を見据えたものだと言えます。
実際、ラリー車のベースになっているヤリスが、欧州のカー・オブ・ザ・イヤーを受賞していますし。
ホンダはF1参戦していても、なかなか欧州の販売拡大に繋がりません。
それが撤退の理由の一つでしょうね。
by enokorogusa (2021-07-06 19:25) 

燃焼豚

ル・マンをトヨタが4連覇の偉業達成。やりましたね。
by 燃焼豚 (2021-08-29 19:19) 

enokorogusa

燃焼豚さん、こんにちは。
返信遅くなりすいません。
公私ともに忙しくてなかなか更新できず、ですが生存しております(^^;)
トヨタの優勝、素晴らしいですね。今回は同じトヨタでも、小林可夢偉の乗るマシンが優勝。
これまでは運から見放されたかのように勝てなかった可夢偉が、ようやくウィナーに。
よかったです。
by enokorogusa (2021-09-01 19:38) 

燃焼豚

レッドブル・ホンダのドライバーが今年のF1を制覇しましたね。やあ、めでたい。いつの日かまた、ホンダがF1にもどるといいのですが。
by 燃焼豚 (2021-12-14 12:48) 

enokorogusa

ホンダエンジン(今はパワーユニットと呼びますが(^^;))を搭載したマシンに乗ったドライバーがチャンピオンになったのは、1991年、あのアイルトン・セナ以来の快挙ですね。
本当は一つの記事にしたいぐらいなのですが、なかなか時間も無くて・・・
こうして燃焼豚さんからコメントいただくのが嬉しいです。
公式には今年で撤退(終了)ですが、来年もレッドブルがホンダのエンジンを引き継いで参戦します。
コンストラクターズチャンピオンも獲れるといいですね。
by enokorogusa (2021-12-14 19:30) 

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