SSブログ

御嶽海優勝へ王手 2018年名古屋場所13日目 [その他スポーツ]

さて、本来であれば、千秋楽を終えてから書くべきであろうが、あえて筆をとってみた。
ちなみに大相撲を取り上げるのはこのブログでは初めてになる。

今場所は3横綱がすべて休場、今年躍進した新大関栃ノ心も途中休場と、上位陣が軒並み休場で顔ぶれ的にはさびしい場所となってしまったが、その場所を盛り上げてくれたのが西関脇の御嶽海だ。
今日13日目を終えて12勝1敗。
2敗力士がいないため、明日14日目に勝てば自力で初優勝を決めることになる。

これまで御嶽海は、昨年初場所で11勝をあげたものの、当時は前頭筆頭。
その後今場所まで三役を務めるものの、三役では二桁勝利をあげることはなかった。
御嶽海は押し相撲が武器でここまで地位をあげてきたものの、頭打ちの感はぬぐえなかった。

そもそも押し相撲というのは、相手にいなされたり引かれたりすると体勢が悪くなり負けてしまうことも多く、大関・横綱を目指すにはどうしても安定感に欠けるきらいがある。
自分の知る限り近年ほぼ押し一本で横綱になったのは曙くらいじゃないだろうか。
曙はあの巨体だからこそ押しが強力な武器になったのだ。
※そういえば北勝海が基本押し相撲だったか?
 ただ、突っ張りはほとんどなく、ハズ押しや左を差しての寄りも多用していたかも?

それに比べて御嶽海は上背がないので、長身力士などが相手だと、肩ごしからでも上手を取られて不利た体勢となってしまう。
今場所11日目に対戦した魁聖に分が悪かったのもそういうことだと思う。
魁聖に限らず、巨漢力士への対策は、御嶽海が大関へと昇進するためには不可欠だった。
そのためには押し一本ではなく、四つ身での相撲を身に着けることが必要だ。
そんな風に自分は考えていた。

それが、昨日12日目の高安戦で御嶽海が素晴らしい相撲をとった。
立ち合い、当たり負けしなかった御嶽海は、右腕で高安の左腕をおっつけ下手を取らせず、逆に自らは高安のまわしを取り、頭をつけて、高安に左半身の体勢をとらせた。
しばし間を取ると、その右上手から見事な出し投げ、完全に体勢を崩した高安をすかさず土俵の外へと押し出そうと走るが、高安は土俵際でなんとか身をかわして残り、御嶽海を突き落す。
二人はほぼ同時に土俵を割り、軍配は御嶽海にあがった。
ところが、結局物言いが付き、行司差し違えで高安の勝利となった。

結果的に負けてはしまったものの、この日の御嶽海の相撲は、まさに自分が期待していたような見事な相撲だった。

ところで、物言いの件にもどるが、ビデオ等を見る限り、高安の指先がわずかに早く土俵外に出ていたようにも見えたが、一方で御嶽海の体も死んでいるようにも見えた。
通常、これくらいの微妙な場合、同体と見て取直しとするのが普通だと思う。

誤解を恐れずに言えば、「取直し」というのは、非常に場内が盛り上がるので、いい演出として効果的に使うことができる。
大相撲は興行としての面もあるのでそういうことも重要だ。
今回の取り組みは、これまでの取直しの例と比べても勝ち負けの差はかなり微妙だったはず。
大関と全勝関脇が結びで対戦という重要な取組だったから、取直しとすれば場内はさらに盛り上がったはず。
今回の審判部の判断にはちょっと「?」だった。


nice!(2)  コメント(2) 
共通テーマ:スポーツ

nice! 2

コメント 2

燃焼豚

3横綱がいない今場所、千秋楽前に優勝を決めた事よりも優勝の記念撮影でかなりでかい鯛を手にした鯉にしか見えなかった。一言でインタビューを閉めてしまうのはユーモラスだがそれだけ混戦を征しなければ成らない緊張感だろうか。まあそれでもハーフとはいえ久しぶりの日本人力士の優勝をもたらしてくれた事に感謝します。
by 燃焼豚 (2018-07-22 20:20) 

enokorogusa

>燃焼豚さん

御嶽海、見事優勝してくれてよかったです。
フライング気味で記事にしたので、大逆転で優勝を逃したらどうしようかと思っていました。
今場所は特に前へ出るスピードがあり、引いてしまう悪い癖がほとんど出ませんでした。
これから上位を狙うなら、このスピードに、より磨きをかけていくのがいいかと思います。

by enokorogusa (2018-07-23 20:23) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。