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ストッフがグランドスラム達成 2018年1月6日のW杯感想 男子ジャンプ [スキージャンプ]

ジャンプ週間も最終戦。
オーストリアのビショフスホーフェンで行われた。
この台はアプローチの斜度が低く、必然的にジャンプ台先端近くの斜度変化部の半径が大きく、さらにその斜度変化後の踏切部までの距離が長い、という非常に個性的なプロフィールを持っている。
そのこともあってか、ジャンプ週間の4戦全勝はこれまで一人しか達成者がいなかった。

総合得点的にはよほどのことがなければここまで3戦全勝のカミル・ストッフのジャンプ週間総合優勝は固い。
注目はストッフが、史上二人目の4戦全勝(グランドスラム)を達成するかどうか、だった。

ストッフは1本目で1位に立つが、これまでと違い2位以下との差は僅差だ。
その2位は同じポーランドの僚友、ダビド・クバツキ。
前日の予選トップで、ストッフの快挙の阻止についても遠慮しないということを言っている。
3位には地元オーストリアのシュテファン・クラフトがやはり僅差でつけた。
ここまでのジャンプ週間3戦でオーストリア勢の表彰台は一人もいない。
地元のオーストリア勢としては何とか一矢報いたいところだ。

勝負の2本目。
まず1本目6位のアンドレアス・ヴェリンガーが139.5mの大ジャンプでトップに立つ。
しかし1本目4位のアンデシュ・ファンネメルが139mを飛んでヴェリンガーを上回る。
次のクラフトは135.5mともう一歩伸ばすことができず、この時点で3位にとどまる。

そして次のクバツキはコーチズリクエストでゲートを下げる勝負に出た。
このコーチズリクエストとは、調子が良い選手が飛び過ぎでヒルサイズを越えてしまって転倒するなどの危険を避けるために、ゲートをさげる、というものだ。
ただ大会責任者が判断する通常のゲートの上げ下げとは違い、このコーチズリクエストでは、ヒルサイズの95%を飛ばないと、ゲートファクターの加点がもらえない。

果たしてクバツキは127.5mに終わり、結果的にコーチズリクエストが裏目に出てしまう形となった。
これを見たからか、ストッフはゲートを元に戻し、最後のジャンプに臨んだ。
ストッフは重圧のかかる中137mを記録し、この時点でトップのファンネメルを3.2点差でかわし、見事グランドスラムを達成した。
ブレーキングトラックにはこれまでたった一人のグランドスラム達成者だったスベン・ハンナバルトが姿を見せ、ストッフを祝福するシーンが見られた。

ジャンプ週間総合の2位にはヴェリンガーが入り、3位にはこの日2位に入ったファンネメルが逆転ですべりこんだ。
そのファンネメルにたった0.2点差届かなかったのが、小林潤志郎だ。

潤志郎はこの日も堅実に7位に入り、クバツキが2本目に点数を伸ばせなかったことで、3位に入ったかと思われたが、ほんのわずかの差でファンネメルの逆転を許すことになった。
表彰台に立てなかったのは非常に残念だが、この4戦すべてでシングルフィニッシュと、近年の日本選手では出色の成績を残した。

他の日本選手だが、作山憲斗がこのジャンプ週間初めて本戦に残り5名が出場。
しかし、2本目に残ったのは潤志郎と弟の陵侑2人だけと、厳しい結果だった。
葛西紀明はまたも悪い条件下での不本意なジャンプとなってしまった。
次週はフライングヒルでの大会だ。
それも、4季前に久しぶりのW杯優勝をあげた、バートミッテルンドルフ。
縁起のいい場所で、ぜひ復調の気配を見せてほしいところだ。


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