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スキージャンプW杯2019/20 個人第18戦 札幌大会 2月1日 [スキージャンプ]

2月1日
日本 札幌大会(HS137)
W杯個人第18戦 


優勝 244.3点 佐藤幸椰(雪印メグミルク)
2位 234.1点 クラフト(オーストリア)
3位 229.5点 クバツキ(ポーランド)
4位 228.2点 ドメン・プレフツ(スロベニア)
5位 223.9点 ライエ(ドイツ)
6位 223.2点 コウデルカ(チェコ)
7位 223.1点 ペテル・プレフツ(スロベニア)
8位 220.0点 ズィワ(ポーランド)
9位 217.9点 タンデ(ノルウェー)
10位 216.0点 パシュケ(ドイツ) 

15位 208.0点 小林陵侑(土屋ホーム)
20位 194.4点 竹内択(チームtaku)
24位 180.5点 佐藤慧一(雪印メグミルク)
28位 144.4点 岩佐勇研(東京美装興業)
31位 81.9点 栃本翔平(雪印メグミルク)
35位 76.2点 二階堂蓮(下川商高)
37位 73.5点 中村直毅(東海大学札幌スキークラブ)
42位 62.1点 小林潤志郎(雪印メグミルク)

幸椰が1本目6位からの大逆転。
2本ともヒルサイズ越え、終わってみれば2位クラフトに10点以上の差をつける素晴らしい内容で、今季、通算ともにW杯2勝目。
もちろん、日本で開催されたW杯では初優勝だ。
金曜の予選で1位、1本目も1位と、優勝に一番近かった陵侑だが、2本目は風の影響もあり、順位を大きく落とした。
明日はいい風で飛んでほしい。

ジャンプ週間以来、久しぶりの参戦だった竹内は20位と健闘。
慧一は20位代が続いている。安定しているのはいいが、20位以上を目指したい。
岩佐は12月のエンゲルベルクでの2試合以来、今季3戦目の出場だが、すべて2本目に進み、W杯ポイントをゲットしている。
W杯初出場、18歳の高校生、二階堂は2本目には進めなかったものの35位は悪くない。
残念なのは、大倉山でのW杯優勝経験もある伊東大貴。
金曜の予選でスーツ規定違反で失格となり、この試合は出場できなかった。
今季調子がいいだけに、日曜はいいジャンプを期待したい。

長距離遠征を嫌って来日しない選手がしばしば見られる日本開催のW杯だが、今年はほぼフルメンバー。
有力どころで参戦しなかったのは、アマン(スイス)が大学の勉強で不在の他は、総合8位のアッシェンヴァルト(オーストリア)のみ。
W杯の名前に恥じない、世界トップの争いが日本で見られるのは素晴らしいこと。

会場は風が強いことで知られる大倉山。
この日も強い向かい風。多くの選手がウインドファクターでマイナス15~20点となっている。

1本目。
8番スタートのヴェルゲッター(オーストリア)がトップに。
まだ17歳、先月行われたユース五輪の金メダリストが、W初参戦でいきなりいいジャンプを見せた。

このヴェルゲッターを上回る選手がなかなか出てこない。
ようやく22番スタートのツェネ・プレフツ(スロベニア)が入れ替わって首位に。
プレフツ3兄弟の次男のツェネ、これまでの実績では兄のペテル、弟のドメンに敵わないが、今年はよく頑張っている。
さらに、ハイベック(オーストリア)、コウデルカと首位が替わっていく。

そのコウデルカの上に立ったのが幸椰だ。
137.5mとこの日最初のヒルサイズ越え。
しかしすぐにズィワがトップを奪う。
ズィワがトップのまま、残り4人、すわなち、W杯総合争いを繰り広げている「四強」だ。

まずは今一番勢いのあるクバツキが136mでトップに。
次に陵侑。
141.5mの大ジャンプでクバツキに大差をつけて首位に立つ。
大倉山も盛り上がる。
クラフトは陵侑には及ばないものの、138mとさすがに安定していいジャンプ、2位につける。
最後はガイガー、ヴァル・ディ・フィエメでの2連勝の後、いまひとつ元気がないが、ここは4位と最低限の順位。

1本目を終ってのトップ10は、陵侑、クラフト、クバツキ、ガイガー、ズィワ、幸椰、ライエ、コウデルカ、ヨハンソン(ノルウェー)、ラニセク(スロベニア)。
陵侑のW杯17勝目と、幸椰の表彰台に期待が膨らむ。

以上のような1本目だったが、風の巡り合わせが悪くてちょっとかわいそうだったのがフォーファン(ノルウェー)、潤志郎、フライターク(ドイツ)などといった面々。
いくらウインドファクターがマイナス6.7点と、他の選手より10点前後有利だったとしてもどうしようもなく、総合10位につけていたフォーファンでさえ、34位で2本目に進めなかった。


2本目。
日が沈み、ジャンプ台の眼下には大通公園など札幌中心市街の美しい夜景が広がる。
世界のジャンプ台の中でも、これほど綺麗な夜景が見られるジャンプ台は少ないだろう。
当たり前だが、ジャンプ競技場は、本来は一定程度の積雪を必要とするので、山間部や山麓部のスノーリゾートが盛んな地域に造られたものが多い。
いきおい、大都市に隣接することはほとんどない。
さらに、大倉山の場合、まさに選手がジャンプする方向に市街地が広がっている。

さて、相変わらず強い風、しかも時々弱くなったり向きが変わったりと、悩ましい状況。
1本目23位のヘールがヒルサイズ越えのジャンプを見せて首位に立つも、終了後のスーツ検査で失格。
13位のドメン・プレフツが136mでトップに。
それをかわしたのが幸椰だ。
138.5mと1本目よりさらに距離を伸ばし、この時点で2位のドメンに16.1点の大差をつけてトップにたつ。

すると、その後幸椰を上回る選手が出てこない。
幸椰は初優勝の時も1本目7位からの逆転だった。
果たして2度目はあるのか。

残り4人、まずガイガー、しかし風も悪く116.5m、最終的に11位と、今日は彼の日ではなかった。
次のクバツキ、ガイガーほどではないが良い風には当たらず126m、幸椰を抜けない。
そしてクラフトもクバツキ同様の風で125m、やはり幸椰を上回ることはできずこの時点で2位。
最後は陵侑。
この時点で幸椰か陵侑か、どちらが勝っても日本勢の優勝となることが確定した。

日本勢ワン・ツーの期待を背負って飛び出す陵侑。
だがよりによって、数字上ではガイガーと同じく2本目の選手30人の中で2番目に悪い風に当たってしまい、110mと不本意な結果に。
優勝の決まった幸椰も手放しで喜べない様子。


W杯総合得点ランキング

1位 963点 クラフト
2位 855点 ガイガー
3位 884点 クバツキ
4位 847点 小林陵侑
5位 594点 リンヴィーク(ノルウェー)
6位 584点 ストッフ(ポーランド)
7位 496点 タンデ
8位 457点 ペテル・プレフツ
9位 448点 佐藤幸椰
10位 443点 アッシェンヴァルト

優勝こそ第5戦の1勝ながら、最近6戦中5戦で2位のクラフトが僅か8点差ながらガイガーを抜きトップに。
連続表彰台を10戦に伸ばしたクバツキが陵侑をかわして3位浮上。
クラフトとの差が100点以上になってしまった陵侑だが、今日のジャンプを見ても調子が悪いわけではない。
まだ13戦残っている。
今季2勝目を挙げた幸椰が再びトップ10へ復帰。
陵侑の陰に隠れていた感のある幸椰だが、地元日本での優勝で、知名度も大きくアップしたはず。
今後の活躍にも大きな期待が持てる。

さて、日曜はどのような試合が見られるか。
陵侑の雪辱は果たせるのか、再び幸椰の活躍があるのか。
他の日本勢にも注目だ。


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燃焼豚

佐藤選手の優勝で新聞記事は大きく取り上げていた。テレビも同じ。あと、小林選手の師匠越えの持ち越しも話に出てました。佐藤選手の優勝はめでたい。小林選手は次回に期待。
by 燃焼豚 (2020-02-02 16:22) 

enokorogusa

おそらく幸椰選手の名前を初めて知った方も多いのではないでしょうか。
マスコミ、特に民放テレビ局はすでに知られている選手にフォーカスしすぎて他の選手の存在を蔑ろにするような傾向がありますから。
女子ジャンプでも、報道するのは髙梨選手のことばかりで、この数戦、髙梨選手より上位に入り健闘している丸山選手のことはなかなか伝えられていないような気もします。
by enokorogusa (2020-02-02 18:25) 

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