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もう一度読みたいマンガ その1『テニスボーイ』 ※ネタバレ注意 [コミック]

「テニスボーイ」(寺島優・原作、小谷憲一・画)は週刊少年ジャンプにて1979年31号から1982年9号まで連載された。
単行本は確か全14巻だったと思う。

以下、今回の記事は自分の記憶だけを頼りに書いているので、多少間違いがあるかもしれないがご容赦。
なにしろあのウィキペディアにも単独項目としては載っていない。
おそらく個人のサイトなどで扱っているところはあると思うが、それを見てしまうと自分の言葉で書けなくなってしまう可能性があるので、あえてそれらを見ずに書くことにした。

~あらすじ~
軽井沢で「賭けテニス」をしていた高校1年生の飛鷹翔(ひだか・しょう)は、プロテニスプレーヤー養成学校であるカリフォルニア学園からスカウトを受け転入。学園内のライバルとの対決や、ミックスダブルスのパートナーの岡崎との淡い初恋などを通じてプレーヤーとしても人間としても成長していくとともに、飛鷹のモットーである「エンジョイ・テニス」の精神で周りのプレーヤーにも影響を与えていく(思い出したので追記)。

そして、カリフォルニア学園の世界大会の日本支部代表として出場し、大活躍する。
そのプレーが認められ、アメリカ支部へスカウトされた飛鷹は、さらなる過酷な練習も、持ち前の明るさと前向きな性格で乗り越えていく・・・

少年向けの漫画なので、「必殺技」的なショット、プレーもたくさん出てくる。
元バスケ選手だった岡崎の「ダンクシュートスマッシュ?」。
今思えばただのジャンピングスマッシュだ。
岡崎のライバルで名前は忘れたが(髙梨?(追記:思い出した。高杉だ))の「クインビーダイナマイト」。
体を思い切り後ろへ捻り、その反動を使って放つショットだが、体に大きな負担がかかるため、何度も打つことはできないというまさに「必殺技」。
実際のテニスでボールから目をはなしてそんな捻りなんか入れられるわけがない。
飛鷹が来るまでは学園で無敵だった伊集院のなんとかいう必殺技はネット前へ出て行って、体を低くしてネットに隠れていおいてから放つ、というのだが、実際のネットでは丸見えである。

中にはさらにトンデモなものもあり、飛鷹と岡崎のダブルスで出てくる「ツインビーム」は、左右から二人のラケットをスイングし、インパクトの瞬間二人のラケットを重ねて、強烈なショットを放つ、というものだ。
ちなみに岡崎はサウスポーなので二人にとってのフォアハンドで打てることにはなっている。

最もトンデモだと思う技は、インド代表のクリシュナという選手が使うもので、ダブルスの際、体を瞬時に左右に動かし、後ろからパートナーが打った球があたかもクリシュナの体を通り抜けて出てきたように見える、というものだ。
もはやテニスでもなんでもない(笑)。

さんざんディスってるように思われるかもしれないが、そうではない。
漫画なのでこれでもよいのだ。
あの「キャプテン翼」だって似たようなものだ。
「非現実的」とわかっていてもそれがその漫画世界の中で不自然じゃなければOKである。

こんな必殺技もこのマンガの面白さの要素だが、自分は別の要素も大好きである。
それはこのマンガのラブコメの部分である。
といっても、明るいラブコメではなく、ちょっとしんみりするラブコメだ。

岡崎は飛鷹の1年上で、今で言うクールビューティ、というか冷たい女として、いつも孤独だった。
学園でもトップを争う実力を持ちながらも、過去に他の男子とミックスダブルスを組んでもうまくいかなかった。
それが、天真爛漫な飛鷹と組んでから、最初はこれまでと変わらなかったのだが、次第に飛鷹の影響を受け、心を開くようになっていく。
やがて、二人の間には単なるダブルスパートナー以上の感情がうまれていく。

この関係で重要なのが、岡崎の方が年上、というところだ。
「飛鷹くん」「岡崎先輩」と呼び合うこの関係に、当時の自分(まだ小学生だが)はとても憧れた。
飛鷹の身長が低くて、岡崎の方が背が高いのもポイントだ。
自分は年上の女性は結構好きなタイプだが、その原因をつくったのはこのマンガのせいだと思う(笑)。

そして、作画が小谷憲一、というのもこのマンガの魅力の一つである。
小谷憲一といえば、のちに「17ANS」や「DESIRE」などでかなりえっちぃな漫画を描いているが、この「テニスボーイ」でもその画力を大いに発揮している。
岡崎をはじめ、登場する女性が皆綺麗なのだ。
連載初期こそまだ慣れない感じの絵なのだが、じきに画力が安定してくる。

本当は、もう一度読んでから記事にしようと思って近辺の古本屋を探したのだが、残念ながら無かった。
まあ35年以上昔の作品だし、そう簡単には見つからないか・・・



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燃焼豚

テニスボーイとはまた懐かしいですな。この作品は女性キャラの人気が高いですが、シングルスではいまいちですが混合ダブルスだとほぼ無敵の飛鷹翔と当時のテニス漫画には絶対にいたボルグキャラの伊集院さんがインパクトが強くて印象に残っています。
by 燃焼豚 (2017-08-21 18:21) 

enokorogusa

>燃焼豚さん

連載開始時はボルグの全盛期でしたからね。途中でマッケンローが出てきて、作品内でも紹介されてました。

で、実は・・・今、全巻手もとにあります。
思わずネットで買ってしまいました(^^;)
そのうち再度記事にしたいと思っています。
by enokorogusa (2017-08-22 17:57) 

燃焼豚

ばいきんダディさんのブログで沢田研二特集を見て、長年、思い出せなかった小谷憲一先生の作品を思い出した。作品名はOH!GALだった。確か剣道少年があこがれていたとはいえ、横暴な仕打ちをする美人の先輩にフェンシング勝負を挑むという内容だったはずです。小谷憲一先生の初期の読み切りですが心に残っています。あと、小谷憲一先生の作品は金井たつおとたまに間違えられていたなぁ。
by 燃焼豚 (2018-11-03 12:53) 

enokorogusa

読み切り作品まで覚えてらっしゃるなんてすごいですね。
自分は全く知りませんでした。
金井たつおと小谷憲一はパンチラ仲間?
テニスボーイはアンスコという名のパンモロかもしれませんが(笑)

by enokorogusa (2018-11-03 21:56) 

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