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スピードスケート 世界スプリント選手権 小平奈緒優勝! [ウインタースポーツ]

スピードスケートの小平奈緒がカナダのカルガリーで25、26日に行われた世界スプリント選手権で優勝した。
ノルディック世界選手権が連日TV放送されている一方、こちらはTV放送がないのでつい記事にするのが遅れてしまった。

女子としては日本初、男子を含めても1987年の黒岩彰以来となる快挙である。
あの長野五輪金メダルの清水宏保でも優勝を成し遂げられなかった難しいこの大会を、30歳にして見事に制して見せた。

しかも、合計ポイントで世界新記録のおまけつきである。
ちなみにこの大会は、500mと1000mを1日に1本ずつ、二日間で計4回滑り、そのタイムをポイント換算して順位をつけるシステムとなっている。

小平は、この大会初日に、500mと1000mの両方で日本新記録を更新し、2日目も好タイムをマークした。
特に初日のレースでは自身の持つこれまでの日本記録を大幅に更新した。
500mは0秒38更新して初の36秒台となる36秒75、1000mは一気に1秒47更新しての1分12秒51と、高速リンクとして有名なカルガリーということを差し引いても驚異的なタイムだ。
しかも、それでも500mの滑りについての自己評価は低く、もっといいタイムを出せるはずだという。

女子の短距離、特に500mと言えば近年は韓国のイ・サンファが五輪連覇したり、驚異的な世界記録をマークするなどして、頭一つ抜け出ていた感があったが、昨シーズンから小平が急激に強さを見せるようになった。
小平は一昨シーズン、500mでW杯で初の総合優勝を果たすと、今シーズンは出場6レースですべて優勝と、圧巻の滑りを見せている。また、2月に行われた世界距離別選手権では日本人女子初となる優勝(500m)を遂げている。

自分が小平に注目するようになったのは、10年ほど前、スポーツ雑誌「Number」の巻頭グラビア記事で取り上げられたときである。
当時はまだ大学生、しかも地方国立大である信州大学の学生だった。
今でこそ信州大学はインカレでも強豪中の強豪であるが、当時はまだそこまで強くなかったはず。
そもそもスピードスケートの選手は高卒で富士急などの社会人チームに入るのが普通で、大学生が日本代表になるというのは珍しかった。
しかもそれがスポーツの強豪というイメージからははっきり言ってほど遠い地方国立大の学生だったから、非常に記憶に残っている。
ちなみに、今の所属チームも、相澤病院という長野県の病院で、これもまた珍しい。

その後、着実に実力をつけていき、日本代表に定着すると、2009年11月に初めてW杯で表彰台に上がり、12月には500mの日本記録を更新し、日本短距離のエースになっていった。

そして、当時は500mから1500mまでこなしていた彼女は2010年バンクーバー五輪ではチームパシュートで銀メダルを獲得する活躍を見せた。
あのときの決勝のドイツ戦では、最後の200mで逆転されて金メダルを逃してしまったのだが、終盤、一番後ろについていた小平は、明らかに足が残っていたように見えた。
前の選手を押すしぐさをするぐらい、余裕があった。
もし先頭交代して小平を前に出していれば逆転を防げたかもしれないと今でも思っている。

そんな彼女であるが、W杯初優勝(500m)は2014年11月と、意外と最近なのである。初の表彰台から5年かかっていた。
しかし、その後の活躍は前述のとおりである。
早くから注目していた選手が世界のトップクラスにまで強くなっていく姿を見るのは、スポーツ観戦を趣味とする自分にとってはとても嬉しいことだ。
30歳になってなお速さを増してきた小平だが、ぜひ来年もこの調子でいってほしい。
世界距離別選手権、世界スプリント選手権、W杯種目別総合優勝と主要大会を制し、残るは五輪である。
表彰台の真ん中に上る姿を期待して待っている。
できれば世界記録も更新してほしいな。
ちょっと欲張りかもしれないが、今の小平にはそれくらいの期待をかけてもいいくらい、本人の意識も高い。

頑張れ!小平!


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