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今年の国際大会はぜひ見るべし! 国際ルールの変わった柔道は今がおもしろい! [その他スポーツ]

先日、柔道の国際大会、グランドスラム大会を見た。
グランドスラム大会は、オリンピック、世界選手権、マスターズに次ぐ格式の大会で、年に5回ほど、世界各地の都市で行なわれる大会だ。
その前身は、以前は嘉納治五郎杯や、フランス国際などと呼ばれていたものだ。
先日見たのは、ロシアのエカテリンブルク大会(旧モスクワ国際)だ。

いつも見ていて思うのだが、柔道という競技は、本当に面白いスポーツだと思う。
もちろん、柔道には武道という精神面を重視した要素もあるのだが、単純に競技スポーツとして見ても、とても面白い。

その理由として先ずはその技の多様さがある。
厳密な分類ではないが、投げ技、寝技、関節技、絞め技など、立っても寝転んでも様々な技がある。
投げ技1つを取っても、背負いや内股、大外刈り、袖釣り込み腰、巴投げなど、この場であげ始めればきりがない。
とにかく、いろんな組手から様々な技が繰り出される。

投げたら投げたで、倒れれば、ポイントは取れなくても寝技に移行して競技が続行される。
この、投げたら終わりでないというところもとてもおもしろい。
この場合も、様々な押さえ込み技がある他に、絞め技や関節技を狙う場合もある。
とにかく、審判の「待て」がかかるまで息を抜けないのだ。
今回の大会では、国際大会ではあまりみられない比較的珍しい関節技である腕絡みで決まった試合もあった。

また、国や地域によって得意な技があったりする。
例えば、中央アジアの選手は巴投げに似た隅返しという技を使う選手が多く見られたりする。
日本の選手は、と言うと、他国と比べて寝技を得意とする選手が多いように見られる気がする。

このような技の多様さとともに、その技が決まった時の爽快さも魅力としてあげられる。
特に、投げ技で、審判の判定よりも早く、何より自分が一番よくわかっていると言わんばかりに投げられた選手の「やられた」という気持ちが顔に出たりするぐらいきれいな一本は、見ていてもとても気持ちがいい。

また、これはどの競技でも同じだが、本当に柔道のことをよく知っているアナウンサーの実況で見ると面白さが一段と増すということだ。
技の種類をちゃんと知っていて、今かけられた技がなんという技なのか、的確に伝えてくれると、見ているこちらもより楽しむことができる。

だいたい、形どおりに綺麗に決まる一本などあまりないことで、当然相手としては最後まで抵抗するので、形としてはやや崩れながらも一本をとる、と言う場合が多い。
その場合、ある技とまたある技と両方の中間のような形の技になったりする。
例えば支え吊り込み足と膝車などは、かける足の位置で一応分けられている。
そんなとき、よく知っているアナウンサーだと、ちゃんとそのことに触れてくれる。

実は、国際大会では、「一本」と記録されても、技の名前は公式記録に残らない。
なので、アナウンサーと解説者の判断が頼りなのだ。
「この選手はこの技が得意」という文字の知識で何とか実況をしていると、トンチンカンな技の名前を言ってしまったりして、見ているこちらも興醒めになってしまう。

また近年は国際柔道連盟のルール変更がいくつかおこなわれている。
特に今年は大きなルール変更が行われた。
・「有効」ポイントの廃止
・「合わせ技一本」の廃止
・抑え込みは15秒で技あり、20秒で一本
などである。

以前は、「有効」より下の「効果」があったのに、今や「有効」どころか、「合わせ技」の一本さえなくなってしまった。
これには、ポイント狙いの小さな技の出し合いから、一本を狙うダイナミックな柔道へと競技の性格をかえて、見る側にとってもよりおもしろい競技へしていこうという、連盟の意図がうかがわれる。
それにしても、技ありを何度奪ってもそれだけでは勝利にならない(優勢勝ちはある)とは、結構大胆な変更である。

この変更は「一本」勝ちを理想とする日本の講道館柔道に少なくとも不利にはならないと思うし、また、寝技を得意とする日本選手にとっても喜ぶべき変更かもしれない。
なんだかんだいっても、やはり現在国際柔道連盟の主催下で行われている柔道は日本が発祥の競技であるし、日本選手が活躍することはとても嬉しいことだ。

ところで自分は中学、高校の体育で柔道の経験がある。
とはいえ、中学はほとんど受け身の練習で、技と言えば払い腰と寝技の袈裟固めくらい。
もっとも、これはある意味当然で、受け身というのは柔道をするにあたって本当に重要だからだ。
ちゃんと受け身を取れない人を投げるのは本当に危険だ。
だから柔道の練習ではまず受け身が取れるようになることが必要なのだ。

高校では週1時間で3年間やった。
さすがに週イチでも3年間やると、それなりに試合ができるようになる。
もちろん、最初はとにかく受け身。
自分は中学でやっていたので身についていたが、初体験の友人の中には相当苦労していた人もいた。

技で習ったのは背負い、内股、支え釣り込み足、大外刈、出足払いなど。
寝技は袈裟固めはもちろん、横四方、縦四方、後ろ袈裟もやったかな。
絞め技は見本見るだけ。さすがに危ないし。
でも関節技も習った。先述の腕絡みも。

試合形式の授業も結構やって、自分は好きな授業だった。
で、自分は習ってない両手刈り(これも今の国際ルールでは禁止)を繰り出して相手を倒したのだが、審判をやっていた先生は「無効」。
「え~なんで~?」と思って理由を聞くと「ラグビー部の両手刈りは無効」との弁。
そう、自分はラグビー部だったので、ラグビーのタックルとほとんど同じ動きである両手刈りを狙っていたのだが、そううまい話はなかったのだった。

話がずれてしまったが、とにかく、ルールが変わって一本狙いを重視するかたちになった今の柔道はおもしろい。
今年は五輪の翌年であまりテレビで取り上げられないが、世界選手権もあるし、見られる環境がある方はぜひ見ていただきたい。
柔道の国際試合なんてちまちましたポイントのとりあいだろ?と思っていたら大違い。
見ないともったいないですよ。


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タグ:柔道
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