警察署長のところへ連絡が来る。
本物のダーティペアであることがようやく判明、釈放のために牢屋へ行くと、すでに牢屋のカギは破壊され二人は脱獄していた。
「なんとまあ気の短い連中だ」
「なにせダーティペアですからねえ、建物ごと爆破されなかっただけマシでしょう」
世間でどう思われているのかがわかる。
今からなら少しの遅刻で済むと、街の中を走る。
あれ?いつの間にか銃とベルトが元通りに。まあいいや。
しかしまたもピート、モイラ、と叫びながら、大勢の警察が正面から向かってくる。
踵を返して逃げ出す二人だが、警官たちは二人を追い抜いて行く。
何と、本物のピートとモイラが人質をとって銀行に立て籠もっていた。
「ねえ、早いとこ行こうよ、巻き込まれるとヤバイわよ」「ピートとモイラがどういう顔してるのかちょっと見てやろう?ずいぶんあたしたちに似てるみたいじゃない?」「えー?気乗りしないなあ」野次馬の中から覗こうとするがなかなか近づけない。
そこへ突然子供たちの声が響く。
「ダーティペアだ!あの二人ダーティペアだよ!」
例の子供たちだった。
テレビのリポーターが本当かい?と反応する。
ヤバいと思った二人だったが、リポーターが寄ってくる
「驚きました!あの天下無敵の美女コンビ、ケイとユリが、このコルドに滞在していたのです!」
買い物に寄っただけで・・・とその場をしのごうとするケイだったが、もう遅いとユリに怒られる。
さらに、ケイをピートだと間違えて追っていた刑事までがやってくる。
「これは二人ともこんなところに。なんせ私ら、こんな大事件は初めてで・・・」
「はいはい」「乗りかかった船ね、仕方ない」二人ともあきらめて覚悟を決めるのだった。
銀行の中ではピートとモイラが人質をとりながら逃走用の宇宙船を要求している。
その窓ガラスを体当たりで突然割って入る二人。
強盗二人は銃を乱射、ケイとユリはいったん物陰に。
しかし、ピートが行員女性を抱き寄せ銃を突きつける。
モイラも同じように別の人質を抱き寄せる。
「おとなしく出て来い!じゃねえとこいつら皆殺しだぞ!」
やむを得ず立ち上がり姿を表す二人。
銃をすてるよう怒鳴りつけるピート。
かなり気がたっている。
八方塞がりかと思われたが、ピートの一瞬の隙をついてケイがピートを撃つ!
さらにモイラも!
あっという間に事件を解決!
あれ?ユリの出番は?
「さてと。それじゃあ顔をおがませてもらいましょうか」「さ、あんたたち!」犯人ふたりはサングラスを取る・・・のだが、
「何よ何よ!」「すごい中年!」「ちょっと!どこが似てんのよ!冗談じゃない!」「こっちこそ冗談じゃないわよ!」「でもさ、あんたの方はお化粧落とせば似たようなもんじゃない?」「なぬ!磨くところもないくせに!」「あたしは磨かなくても美人なの!」「もてない女ほどそう言うのよ!」結局は罵り合うのだった。
テレビのリポーターの質問攻めにあう二人だが、それどころじゃないと、さっさと逃げ出す。
ようやくラブリーエンジェルで飛び立つ二人。
今度こそまぎれもなくベレナスへ。
目的の別荘を見つけてテンションがあがりまくる二人。
しっかりとおめかしして別荘の近くへ着陸。
「なんか、近くで見るとこじんまりしてるわね」「きっと、中が豪華なのよ。インテリアに金かけるのがホントのお金持ちなんだから」期待に胸をふくらましていざ、別荘の中へ。
しかし、二人を出迎えたのは・・・
「いやいやいやいや君たち、やあ、よく来てくれた。今夜はゆっくり楽しんでくれたまえ」
他の誰でもない、よ~く見知った顔と声。
そう、グーリーだった。
「はっはっはっはっは。2ヵ月間休み無しでよく頑張ってくれた。労いの意味も込めて招待させてもらったんだ」
無言で招待状を見せるユリ。
「おお、これか、これは私の若い頃の写真だよ。このくらいの洒落っ気が無いと、若い君たちには受けないと思ってね」
楽しそうに笑うグーリー。
対する二人はなんとも言えないがっかり感。
「洒落てる・・・ですか・・・十分洒落てる・・・」「G.A.フランシス・・・グーリー・アンドレ・フランシスね・・・」「今夜は身内だけのパーティなんだよ、では、紹介しよう」
テーブルを囲むのはみんないい年のおじさんおばさんばかり。
「やっぱし・・・」「もう、やけくそ・・・」「光栄ですわ、こんな素敵な別荘にご招待いただいて・・・」「私たち、初めてですの、こういうパーティ・・・」「楽しくて楽しくて・・・」というわけで自分にとっての幻の第11話、これにて終了~。
ピートをモイラを捕まえるのにユリが何にもしてないとか、こまかい突っ込みはしたけれど、やっぱり面白いお話でした。
当時見逃したのが悔やまれる。
休暇中のお話は第15話にもあるけれど、こちらの方が断然好きだ。
(というか15話がつまらないんだけど。)
G.A.フランシスの名前は後付け設定なんだろうけど、それもまたよし。
ある意味冒頭で騙されたグーリーが二人に仕返しをしたともとれる。
とにかくひたすら二人が前面に出てくる話なので、二人の会話も多いし、らしい罵り合いもあるし。
ユリが結構キレるのも面白い。
わざとなのか、本放送当時でもすでに古い言い回しがいくつか。
「ナウっちい」とか「オカメチンコ」とか・・・
まあ、タイトルからして「オニュー」だし。
絵の方はつるやまおさむ作監で、スローにするとちょっとアレな絵も見えるけど、全体的には合格点。
ちゃんとユリの顔を描けてる。
やっぱりこういう、キャラを楽しむ作品は絵も大事だよね。
そういえば女の子の声は水谷優子。。
ダーティペアではチョイ役でちょくちょく出てた。
まだ若かったのに・・・
にほんブログ村