とりあえずラブリーエンジェルで飛び立つ二人。
おお、ユリが左座席、すなわち主操縦席だ。
ところが着ていく服装に満足できないユリ。
突然の休暇のため他の服はクリーニングに出してしまっているらしい。
「ところでフランシスって誰だっけ?」「やっぱりあんたも思い出せないの?」「まあいいじゃない。いまどきわざわざ招待状なんて、上流階級のぼんぼんに決まってるわ」「そうね」ふたりとも心当たりのない人間からの招待状に疑問を感じながらもベレナスへ向かう・・・と思いきや、
「惑星コルドは方位95度30分と」「ん?」「ようし、あと15分ぐらいで着きますからね」なんと、ベレナスとは反対方向のコルドへ向かうとユリ。
いいドレスを売っている店があるから寄っていくという。
ちょっとあきれるケイだった。
コルドのショッピングセンター。
ユリの買い物に待たされるケイはイライラ。
そのケイを物陰から隠れて見張る男たち。
いい加減ケイもあきれてしまっていると、何やら物騒な雰囲気でケイを遠巻きに囲んでいく。
「なんだあ?」「そこの赤毛の男!抵抗はよせ!」
「あぁ?」「お前は包囲されている。おとなしく武器捨てるんだ!」
どうやら警察に囲まれているらしい。
途端に逃げ出す周囲の買い物客たち。
状況を飲み込めないケイ。
「赤毛の男って・・・あたし?」
「あたしのどこが男よ!目ん玉ひん剥いてよく見ろ」ジャケットの胸元を開けて抗議するケイ。
「抵抗するな、武器を捨てろだ、何のことなのよ!」そこへようやく買い物の終わったユリが。
当然、何がおこっているのか知らない。
「あにカリカリしてるの。ねえ見て。いいでしょ?」そんなユリを見て
「モイラだ」
「やっぱりいっしょでしたね」
「ピート!モイラ!おとなしくした方が身のためだ!」
「ピート?モイラ?誰?」「抵抗したら射殺しろと命令が出ているんだぞ」
「射殺ぅ?あによあによこれ?」この場に至ってユリもなんだかわからないが自分たちが包囲されていることを知る。
「あたしにだってわかんないよ!なんかややこしいことに巻き込まれてるのは確かだけどさ」投降の呼びかけに対し、身に覚えのない二人は強行突破を選択。
逃げ出そうと走り出す。
銃弾を背中から浴びながら下階へ飛び降りる。
ここでユリがドジって池の中へドボン。
「あはん、今買ったばかりなのにぃ」いや、ユリさん、パンツ丸見えですよ。
まるで漫画のように階段を駆け下りてくる警察官の群れ。
街中へ逃げる二人。
「きりないな、こりゃあ」「ひとまずラブリーエンジェルまで戻りましょ」とにかく走るふたり。相変わらず背中からは銃弾が。
「へたくそ!人様の車を穴だらけにしてからに!」「へたくそでよかったわ!ヘボ警察!」
ようやくラブリーエンジェルへたどり着いたと思ったら、何と乗降デッキで子どもたちが遊んでいる。
「あにしてんの!あんた達!」ダーティペアごっこだと悪びれることもなく言い返す子供たち。
「この忙しいときに!」「どこか他でやりなさい!」しかし子供たちは全くひるまない。
それどころかふたりに水鉄砲をあびせる。
ユリがついにキレる。
「このガキ!やさしくしてりゃあ!」遠目にこの風景を見て子供を人質に取ったと勘違いする警察。
デッキでは力ずくで子供を降ろそうと奮闘する二人だが、子供たちは全く聞く気がない。
どころかユリのスカートをめくったりとやりたい放題。
ついにはデッキの上昇スイッチを押してそのままラブリーエンジェル内へ。
警察は陸軍の出動を要請する始末。
子どもたちはラブリーエンジェル内でも大騒ぎ。
艦内を走り回って二人を翻弄する。
そんなことをしている間にも外ではヘリコプターと戦車がラブリーエンジェルを取り囲む。
子どもたちの解放を要求するが、艦内はそれどころじゃない。
「頼むから出てってよ、お願い」子供たちを相手に疲れ切った二人。
相変わらず外では子供の解放を要求する
「聞こえるか、ピート、モイラ、子供たちを放せば、君たちの生命は保障する」
外部スピーカーで力なく反論するふたり。
「あたしたちはピートでもモイラでもないっての。ラブリーエンジェルよ」ついに禁断のワードを。
「それでもわかんなきゃダーティペア!どう?わかった?」自分で言ってしまう屈辱・・・
しかし女の子が邪魔をする。
「嘘だぁ。ダーティペアのユリとケイはもっと美人だもん!」
「このガキャあ!」女の子の腕をつかみあげると女の子が悲鳴を。
外部スピーカーから聞こえてくる子供の悲鳴。
だが、実は女の子にかみつかれてケイが「痛い」と言っていたのだった。
冷静さを取り戻したユリがマイクを手に取る。
「今からあたし達の認識番号を送るはわ。しっかり確認して!」「あたしは、234U、それからあっちが、234K!」警察は確認を急ぐ。
「んもう、ヘボ警察が!」「この調子じゃ時間かかりそうね」「もとはと言えばみんなあんたのせいよ!こんなところに寄るから!」「あ~らそうかしら。事の起こりは誰かさんが男に間違えられたからでしょ?」そして案の定、艦内ではいつもどおり二人の罵り合いが。
「なぬ!」「きっとベレナスでもモテるわよ、若い女の子に!」ユリの毒舌も戻ってきた。
「あんたこそ何よ!似合いもしない服買い込んじゃって!ついでに顔面整形したら?」「あによ!」「あにさ!」
二人の喧嘩をみて子供たち。
「やっぱ本物のダーティペアかしら?」
「ん」
「ねえ?あたし達仲間割れしてる場合とちゃうんじゃない?」「わかってるわよ。何とかここを逃げ出さなきゃ」「ひょっとしてあたしと同じこと考えてる?」「これは少々手荒いけどね」「「さあてはじめましょうか
」」ここでアイキャッチ、CM。
今回の第11話は初視聴時に見逃してしまったお話。
あとでムック本で話を見た限りでは面白そうだったので、当時はとても悔しかった。
休暇中の話というだけでなく、二人がトラブルメーカーではなく逆にトラブルに巻き込まれていくのも珍しい。
また、その様子をテンポよくコミカルな演出で見せていくのもなかなかおもしろくて自分は好きなエピソードだ。
グーリーをある意味出し抜いて休暇を勝ち取る、
なのにデートの相手がつかまらなくて罵り合い、
そして正体不明の招待状に希望をふくらませて出かける。
服を買いに寄った惑星で他人と間違われて犯罪者扱いされる、
逃げる時のユリのドボン、
そのうえ悪ガキどもに邪魔されて、再び罵り合い・・・と次から次へと話が進んでいく。
Aパートだけでもかなりのドタバタが見られて、しかも二人の出番や会話も多い。
やっぱりこの作品は二人がたくさん画面に出ると楽しいのかな、と思う。
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