グーリーのオフィス。
「やめる?WWWAをやめるというのか」
「はい。ビリーが迎えに来るんです」要領を得ないグーリーはケイにどういうことなのか確かめる。
ビリーというのがユリの彼氏だとケイからきいたグーリー、
「お前、結婚するのか!」
「あ、そこまでは考えてませんけど、可能性はないとは言えませんわね」これを聞いてびっくりしたのはケイ。
「結婚???ちょっとそんな簡単に・・・」ユリの話になぜか上機嫌なグーリー。
「どうだいケイ、お前さんも結婚しちまったら?」
「主任!ラブリーエンジェルはどうなるんですか」「残念だが解散だな。解散コンサートでもやるか」
「そんな無責任な。ユリ!」しかしユリは心ここにあらずという感じで、もうビリーとの想い出と約束に浸ってしまっている。
「突然じゃないの。12年前の約束なの」「ちょっとちょっとちょっと!それじゃあんた7歳じゃない!」「そう。これがビリーなの」ユリがロケットの中の写真を見せる。
中には腕白そうな子供の写真。手には何かの尻尾らしきものを持っている。
「12年前に約束したのよ。ルーシアが完成したらいっしょに宇宙を旅して回ろうって」ここに来てグーリーもあきれ気味、つきあってられんとケイにあとはまかせる。
帰りのエアカー。
ユリはまだぼーっとしている。
「感激だわ。12年前の約束をまだ覚えてくれたなんて。いまどきそんな男っている?」一方のケイはいきなりの話に怒気を含んだ声
「それ昔の話でしょ。いい?ユリ、想い出はみんな美しいもんなんだよ」「素敵だと思わないの?」「素敵も何も、ただ電波が送られてきただけじゃない」「さみしいわね。やっぱ女同士の友情なんて、片方に恋人ができるとさ、あっさり崩れてしまうものなのかしら」この言葉にケイはさらに語気を強める。
「あのね、あたしが言いたいのはビリーが今何をやってるかわかんないってこと!」
うーんこの辺のやり取りのユリのセリフはちょっとさびしいな。
いくら昔の約束とはいえ、こんなにあっさりケイとのコンビ解散を言い出すなんて。
もっと逡巡するような脚本にはできなかったのかなぁ。
この回はユリ嫌いの人を増やしちゃうんじゃないかな、と思う。
帰宅した二人。
ケイはユリを諭すが、ユリは聞く耳をもてない。
「とにかく長いこと会ってないんだから、今はどんな人間かわかんないってこと」「ビリーは12年前の約束を実現させたのよ。あたしはそれに感動しちゃったの!」「本気?」「ほとんどね」あ、でもこの「ほとんどね」のセリフ、島津冴子の美しい低音が聞けてうれしい。
普段のユリとのギャップがあってシリアス感が出ててとってもユリが魅力的。
「んじゃあうちらのコンビは?」「新しい相棒探せばいいのよ。あたしより優秀なのはい~っぱいいるわ」ユリのこの返事にケイの怒りはMAX、その場を去ってゆく。
「そりゃあいるでしょうよ。死ぬほどいるよ!掃いて捨てるほどね!だからどうだっつの」見送るユリ。どういう心境か・・・
ベッドの上でエステマシンに身をゆだねるユリ。
そのもとへ、ケイがいいニュースと悪いニュースがあるとやってくる。
ビリーが宇宙工学の優秀なエンジニアになっているという。
電波の発信源もつかめたらしい。
大喜びのユリ。
まだ相棒だからとケイ。健気だ。
悪いニュースは電波の発信源。
詳しくは主任のところで聞けと。
ケイの言うまま、ユリは一人で再びグーリーのオフィスへ。
「ポイゾンビル?」「悪名高き星だ。ここ数年の間にこの星の周辺で若い技術者が次々18人も行方不明になるという事件があってな。謎とされておったんだ」
「じゃ、ビリーもその星に?」「おそらくな。電波の発信源がポイゾンビルというからには、そこに監禁されておるんだろう」
「監禁?」「WWWAとしても極秘に調査しとったんだが、ポイゾンビルでは星ぐるみであるプロジェクトを推進中らしいんだ」
「そのために18人の技術者が秘密の研究開発を強要されているっていうのが我々の見方だ」
「つまりビリーはあたしに助けを求めてきたんですね」グーリーはさらにポイゾンビルの様子を詳しく説明する。
だったらすぐに救出を、とユリは言うが、グーリーは許可しない。
なぜならWWWAは「ビジネスだから」だ、依頼もないのに仕事をするのは絶対に許さんと。
ここは原作と大きな違いだ。原作ではWWWAは今で言えば国連に属する公共機関のようなもので、依頼(提訴)が必要なのは同じだが、ビジネスではない。
話の進行上必要な設定、セリフだったかもしれないが、できればこの設定は原作通りでいってほしかった。
がっかりするユリ。
ところがそこへ緊急以来の電話が。
なんとポイゾンビルの科学者の救出依頼だった。
しかも成功報酬は100万クレジット。
仕事を受けるかどうかはコンピュータが決めるので即答はできないと答えると、前金で10万クレジット支払うという。
それなら入金が確認しだい捜査員を派遣すると返事するグーリー。
早速出動するとユリ。
この依頼はケイがしたものだったとも知らずに・・・
ラブリーエンジェルではない普通の宇宙船でポイゾンビルへ向かう二人。
今日は普段のコスチュームではなく、隠密の破壊工作などの際に着用する、全身を覆うジャンプスーツだ。
本編では今回が初登場。
ちなみに色はケイが紺、ユリは紫。
研究所は刑務所の中。
二人は護送車の下につかまって侵入に成功する。
ケイは弾薬庫に爆弾を仕掛け、ユリは工場の様子を確認することに。
ユリは侵入するために色仕掛けで警備員を招きよせて倒し、服を奪って警備員を装う。
研究所に入り込んだユリは作業棟に近づき窓ガラスに穴を開け、室内の研究員にビリーと話しかけるが、この男はビリーではなかった。
ユリはビリーを、いやビリーだけじゃなく全員を助けに来たと告げる。
男はびっくりした様子で何か話そうとするが、そのときサイレンが響き渡る。
ここでアイキャッチ。
今回は前話と違い、二人の会話の多いこと多いこと。
それにしても、ユリの扱いが薄情者っぽくてちょっと残念。
すでに書いたが、あまりにもあっさりとコンビ解散を言い出すとは・・・。
まあ、どちらがこの手の話にあってるかといえば、確かにユリの方なんだけど。
逆にケイは株があがるお話になっている。
でも、なぜか嫌いな話じゃない。
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