およそ40年ぶりの『ジャッカー電撃隊』視聴。
知ってはいたことだが、いよいよ大幅なテコ入れが。
第22話終了後の次回予告からすでにキザで外連味たっぷりの演技とカメラワーク(^^;)
そう、等身大特撮ヒーロー界の大スター、宮内洋登場だ。
迎えた第23話。
なんとOPの前にいきなり新キャラ、ビッグワンが颯爽とジャンプ。
もちろんその後に4人も登場、ポーズを決めて
「ビッグワン!ジャッカー!」
あれ?いきなりビッグワンがジャッカーの前に出ちゃったよ。
OP映像もちゃんと再編集されている。
宮内洋扮するその名も番場荘吉、変身後はビッグワンが何度も登場だ。
鮮やかなステッキ裁きもサマになってる。
しかも役者紹介クレジットの文字色が宮内洋だけ赤(^^;)
OP終了後にも再度番場荘吉の格好で決めポーズ。
このジャッカー電撃隊、そもそも変身して戦う主役メンバーは4名。
しかし、一応彼らを指揮するリーダーが別にいた。
名前はジョーカー。
トランプをモチーフにした作品ならではの名前でかっこいいのだが、実際は今ひとつ華のない、口ひげを蓄えたオジサン。
船長みたいな服装をしている。
このジョーカーはサイボーグではなく生身の人間。
この人がそもそも、最初に4人を探し出してきて改造手術を行ったのだ。
ところがある日、必殺技の効かない敵によって、4人は捕らわれてしまう。
あわや、というところで、疾風のように何者かが現れ、4人を救う。
しかし、あまりにも速すぎて誰だったのか4人ともわからない。
もちろん、画面上も体の一部やマントが次々と映るだけで誰だかわからない(^^;)
4人がジャッカー本部に帰ってくると、上下白のスーツを着たいかにもアヤシイ男がジョーカーの椅子に座っている。
ちなみに、この建物には「ジャッカー本部」と名入りのプレートが嵌まっている(^^;)
アヤシイ男はBGMの口笛が鳴る中(^^;)白いハットを深めに被って目線を隠している。
もちろん、4人は「そこはジョーカーの席だ」「何者だ?」と不審がる。
それに対し謎の男は、手にしたステッキでハットの庇を上げて顔を見せウインク(^^;)
自分はジャッカー行動隊長だと話すが4人は信じない。
モニターを点けると、ジョーカーが現れる。
ニューヨーク本部の科学技術庁長官に左遷された昇進したことを4人に告げる。
それでもダイヤジャックこと東竜は疑いを捨てられず、むしろ番場の胸ぐらを掴む。
「クライム(敵の組織ね)のスパイじゃないのか?このキザ野郎!」
うん、後ろ半分は合ってるね(^^;)
結局新兵器がどうのこうのというやり取りがあって4人も番場の正体がビッグワンであることを知り、受け入れる。
てな感じで新しくジャッカー行動隊長に納まった番場。
これまでのジョーカーと違い、自らも改造人間である番場は自分も外に出ていく行動派。
必殺技も、これまでの4人で敵を囲んでドロップキックをかます「ジャッカーコバック」から「ビッグボンバー」なるものへ。
この技、4人が「ビッグボンバー!」と叫んで大砲を組み立てる。
そこへどこからか「ビッグワン!」と叫んで登場したビッグワンが砲弾を込めて発射!
見事敵を討ち果たす。
するとすぐに姿を消すビッグワン。
4人は「どこへ行ったのかしら」「神出鬼没だ」「強い味方だ」と感服のご様子。
いや、それ「おいしいとこ取り」っていうんだよ(^^;)
最後に1人帰って行く番場。
「番場荘吉、またの名をビッグワン。ジャッカーにとってこれほど頼もしい男はない」
ってナレーション入るけど、「頼もしい」どころか完全に主役になっちゃってるよ(^^;)
もちろんEDも映像再編集。
5人が横に並ぶが番場またはビッグワンが真ん中(^^;)
さらに4人にそれぞれバラを投げる・・・って、これ宮内洋だからできることだな(^^;)
実はちょっと調べればわかることだったのだが、スペードエースこと桜井五郎を演じる丹波義隆、その名前から想像できるとおり、丹波哲郎の実子だった(それくらい調べとけ(^^;))。
Wikipediaによると、特撮ヒーローを演じるに当たって最初はやはり照れがあったらしい。
それもあってか、視てて「あ~これは・・・」と思ったのだが、話が進むにつれて、声にもいい感じで力が入ってきたし、演技もそれなりのものになりつつあった。
しかし、宮内洋の登場によって、全て持って行かれてしまったのが、今、改めて視るとちょっと残念に思う。
『仮面ライダーV3』で一躍特撮ヒーローのスターの地位を築いた宮内洋。
『ジャッカー電撃隊』の前作である『秘密戦隊ゴレンジャー』では、形式上はアカレンジャーに次ぐNo.2のアオレンジャーなのに、OPの登場人物テロップでは最後に紹介される特別扱い。
さらに、『ジャッカー電撃隊』が始まる直前から放送されていた『快傑ズバット』では、宮内洋でしかできないと言ってもいい、外連味たっぷりの主役を演じて、その存在感は圧倒的だった。
そんな宮内洋が相手では、丹波義隆はじめ他のジャッカーの面々が霞んでしまうのも仕方ない。
そして結局、宮内洋を登場させたものの、番組の人気は戻ることなく、『ジャッカー電撃隊』は1年間もたず終了の憂き目にあってしまうのだ。
自分は大好きだった『ジャッカー電撃隊』だが多くの子供には受け入れられなかったようだ。
今回視ることができてとても嬉しい。