一方戦いの方は兵器を積んだ輸送船の奪い合いへ。
まずはケイがユリを出し抜いて船の中へ。
ケイはコックピットを制圧して、船を奪い去ってゆく。
ついでにジュニアも連れ去ったようだ。
怒りのモンタルーボス。
そこへトケッチがジュニアを連れてやってくる。
ニューストーン鉱石はビームの高熱で連鎖反応を起こすという。
そうなればこの惑星自体に大きな影響が起こる。
だからこれまで両者ともビーム兵器は使わなかったのだが、モンタルーがビーム兵器を密輸したのが今回の争いのもとだと。
このままではお互いやりあっては元も子もないと、話し合いにやってきたのだ。
そして、ケイとユリがダーティペアであることを明かす。
驚くモンタルー。
ユリのもとへ明朝ニューストーン鉱山で決闘するとの知らせが。
相手はケイを頭に立ててくるという。
「だからこんなの嫌だって言ったのに。」ユリはラブリーエンジェル号のムギに通信、明朝決闘の場へ来るよう指示する。
「こちらラブリーエンジェル、そちらもラブリーエンジェル?ムギ、ナンモ、聞こえる?」「明日の朝、ニューストーン鉱山に来て!」「な~に直ってない?すぐ直して必ず来んのよ!!わかった?」まるでケイのよう。
そして夜明け。
両者とも徒歩で鉱山へ。
しめし合わせた両シンジケートはケイとユリに1対1での対決をさせるつもりだ。
一歩一歩近づいていくケイとユリ。
「ユリ、聞こえる?」「ええ、やばいわね、これは」「なんだかおかしなことになっちゃったわね。でもやるしかないんじゃないの?バレて二人とも死ぬよりはマシだよ」「んな過激な。もう少し待てばナンモとムギが来てくれるわ」「確実なの?」「と思うけど」対決の場へと向かうラブリーエンジェル号。どうやら修理は間に合ったようだ。
だが当の二人はそのことを知らない。
「空港ではあなたが撃ったんだから今度はあたしの番よね?」「あれは作戦なんだからこれとは話が違うわよ。もうちょっとゆっくり進まないと」「やつら気づいたんじゃない?あたしらのこと」「え?考えられるわね」「どうしようか」「大逆転を期待して、このまま続けるしかないか」両シンジケートは二人をいつでも撃てるよう銃の準備をしだす
「ついに来なかったわね」「やりますか」「やりましょ」追い詰められた二人、どうするかと思ったら、なんと先に手を出したのはユリ。
ケイにきついビンタを一発。
もちろんケイもやり返す。
おたがいビンタの応酬。
さらに地面に転がりながら二人の演技とは思えないケンカが続く。
「しつこい女だね、もう怒ったよ!」「うるさい!兄さんの敵!」髪や顔をひっつかみながらさらにビンタを繰り返す!
「本気でやることないでしょ!」「あなたこそそんなに髪を引っ張らないでよ!」両シンジケートは予想外の展開にびっくり、茫然。
するとようやく到着するラブリーエンジェル、形勢は大逆転。
「ラブリーエンジェルのビーム砲があんた達を狙ってるわ。動かないで!」「いい?少しでも動いたらぶっ放すわよ!もうどうなっても知らないからね!」両シンジケートはビビりまくりで、このままおとなしくしてダーティペアという災難が去って行くのを待っている。
コクピットに戻った二人。
ケイはよくやったと、ナンモを軽くたたく。
すると、ナンモが勝手に動いてビーム砲を撃ってしまう。
鉱山に撃ち込まれるビーム砲。
地上のシンジケートの男たちは慌てふためいて逃げ出す。
しかし連鎖反応で地上は各所から爆発の炎を吹き出す。
さすがに二人もこれはヤバいとあわてだす。
「大丈夫よね。このぐらいの爆発でこの星が吹っ飛ぶとは限らないものね・・・」「う、うん・・・」「任務は果たしたし・・・」「光ってるだけよ、光っただけ・・・」二人の願いもむなしく爆発、崩壊していく惑星プラストン。
ダーティペアの悪名はさらに高まったのだった・・・・
というところで今回の話は終了~。
なんだけど、今回の終わり方ってかなりヤバい。
どうみても仕事は失敗しているし、二人というかケイの過失でビーム砲が放たれていて、それが原因で一つの惑星が崩壊している。
惑星が崩壊したということは、そこに住んでいた人間たちの命は・・・
小説でもこれくらいの人的被害は出るのだが、最善の方法を尽くした結果、いくつかの不運が重なって結果的に被害が出ているのであって、二人の過失ではない。
WWWAの中央コンピュータも二人の責任は問うていない。
逆に言うと、だからこそ、ダーティペアが派遣された時点で大きな被害が出ることがほぼ確定するわけで、人々がダーティペアを忌み嫌うのもそのためである。
さすがにTV版では大勢の人が命を落とすような話は避けてきたはず。
しかしこの話では大勢の命が失われ、しかも原因が主にケイの過失であり、さらに苦笑いで逃げるという、人としてそれはないだろうという行為を二人にさせてしまっている。
結局仕事にも失敗してさらに二人が悪人になってしまう今回の終わり方はペケ。
ただ、二人のケンカはおもしろかったし、先に手を出すのがユリというのも、彼女らしくてよし。
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