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スキージャンプW杯2019/20 個人第24戦 ルシュノブ大会 2月21日 [スキージャンプ]

2月21日
ルーマニア ルシュノブ大会(HS97)
W杯個人24戦 


優勝 270.3点 ガイガー(ドイツ)
2位 264.7点 ライエ(ドイツ)
3位 264.5点 クラフト(オーストリア)
4位 258.2点 ペテル・プレフツ(スロベニア)
5位 256.5点 リンヴィーク(ノルウェー)
6位 252.2点 ストッフ(ポーランド)
7位 251.5点 アッシェンヴァルト(オーストリア)
8位 251.1点 クバツキ(ポーランド)
9位 248.7点 ズィワ(ポーランド)
10位 246.9点 パシュケ(ドイツ)

35位 109.4点 渡部弘晃(東京美装)
36位 109.0点 岩佐勇研(東京美装)
40位 107.3点 栃本翔平(雪印メグミルク)
43位 106.0点 竹内択(チームtaku)


今週は小林陵侑(土屋ホーム)、佐藤幸椰(雪印メグミルク)、小林潤志郎(雪印メグミルク)、佐藤慧一(雪印メグミルク)、中村直毅(東海大学札幌スキークラブ)は出場していない。
当初からの予定だったのだろう。
知らなかった(^^;)

残念ながら2本目へ進出した日本勢はいなかった。
これは、2017年12月以来のこと。
ちなみにこのときも当時の主力は出場しておらず、予選通過も中村と幸椰の二人だけだった。

今週の舞台はルーマニアのほぼ中央部に位置するルシュノブ。
女子ジャンプのW杯はほぼ毎年行われているが、男子では初めての開催だ。
このノーマルヒルの他に、これより小さなジャンプ台がいくつか並んでいる。
しかし、周囲を見渡しても雪があるのはこのジャンプ台だけだ(^^;)
まあ、これはここだけでなく、近年雪不足の欧州ではよく見られることだ。

先週のヒルサイズ235mのフライングから、ヒルサイズ97mというノーマルヒルへ。
この変化に選手達がどこまで適応できるかも注目だ。
ちなみに今週は通常より1日ずつ早い開催で、金曜と土曜に本戦が行われる。

なお、スロベニアのラニセク、ザイツ、ドメン・プレフツや、ノルウェーのヨハンソンなど、日本以外でも欠場している有力選手がいる。

1本目。
風はほとんどなく、いいコンディション。
ほとんどの選手が90m前後に着地していき、なかなか差がつかない。
37番スタートのパシュケ(ドイツ)94.5mを飛び、ようやく飛距離も伸びてくる。
3人後のアッシェンヴァルトが97mでトップ。
やはり上位の選手達は距離を出してくる。

その後トップはペテル・プレフツ98.5m、ライエ99m、ガイガー100mと移っていき1本目は終了。
順位はガイガー、ライエ、クラフト、ペテル・プレフツ、クバツキ、リンヴィーク、アッシェンヴァルト、ストッフ、タンデ(ノルウェー)、パシュケとなっているが、得点差は非常に少ない。
5位のクバツキで1位との差は5.0点、8位のストッフで同じく7.3点。
いかにもノーマルヒルらしい展開だ。


2本目。
天候が急変し、みぞれっぽい雪がどんどん降ってくる。
5人目のコウデルカ(チェコ)が踏み切り直後にバランスを崩し、80mにも届かず。
降りてきたコウデルカ、明らかにジャッジタワーを見上げて手を挙げ、不満というか怒りを表わす。
さらには頭を指差す。
つまり「こんなコンディションでスタートさせるなんて、頭は大丈夫か?」と言いたいらしい。
選手達がこれほど強く抗議するシーンはこれまで見た記憶が無い。

だから、というわけでもないだろうが、次の選手のスタートが一旦止まる。
なんと、助走路に積もった大量の雪をブラシで掻き出している!
コウデルカが踏み切り直後にバランスを崩したのは、どうも、この、助走路に積もった雪でスキーが引っかかったのが原因らしい。
飛距離云々以前の問題で非常に危険だ。
そりゃあ怒るわ(^^;)

結局、10分ほど時間をおき、ゲートを1段上げて再開。
雪も止んできたが、踏み切り時の速度は1本目とほとんど変わらない。
再開後最初の選手が飛ぶが、上がった分のゲートファクターの減点がされていない。
ということは、コウデルカまでの5人はおそらくもう一度飛ばせてもらえるのだろう。

この「飛び直し」は、以前はしばしば見られた。
ウィンドファクターとゲートファクターの導入後はあまり見られなくなったが。
そもそもウインドファクターとゲートファクターの導入は、条件の公平化も目的ではあるが、同時に、競技運営をスムーズにし、テレビ中継への影響を少なくすることが大きな狙いでもあった。

今回はさすがに救済する必要を感じたのだろう。
予想通り、この5人は、2本目の20人が飛び終わった時点で再スタート。
結局コウデルカの2本目は88m、最終結果で27位だった。

再開後は、飛んだ選手がその時点でトップ、もしくは上位につけていく、という順調な流れ。
残り10人の時点で、1本目11位のズィワがトップ。
1本目10位のパシュケ、9位のタンデの二人こそ、ズィワを上回れないが、後の8人は全員ズィワをかわしていく。
8位のストッフが95m、6位のリンヴィークが96m、4位のプレフツが96mで順番に首位に立っていく。

いよいよ残り3人。
まずクラフト。
97.5mでトップ、やはり強い。安定している。
次いでライエ、97.5mでクラフトを僅か0.2点上回る。
最終ジャンパーはガイガー、ドイツ勢同士の争いとなった。
ガイガーは1本目と同じ100m、ライエを3.6点上回り優勝。
今日100mを飛んだのは彼だけ、しかも2本揃えて点差以上に完勝だった。

これでガイガーは今季3勝目、いずれもノーマルヒル。
というか、今季のノーマルヒルは全部ガイガーが勝っている。
ガイガーは自身初のW杯表彰台も2016年2月のラハティ(フィンランド)でのノーマルヒルだ。
さらに、2018年にここルシュノブで行われた夏のグランプリでも2戦2勝している。

あと、今日の試合で触れておかなければならないのは、フロイント(ドイツ)の復帰だ。
2014/15シーズンの総合王者でW杯通算22勝の実績を誇るフロイントだが、ケガの影響もあって、W杯への出場は、2019年1月以来。
ちなみに最後のトップ10は総合2位だったシーズンの2016年12月まで遡る。
31歳のベテランだが、どこまで力が戻ってくるか。


W杯総合得点ランキング

1位 1333点 クラフト
2位 1235点 ガイガー
3位 1045点 小林陵侑
4位 1017点 クバツキ
5位 799点 ストッフ
6位 778点 リンヴィーク
7位 732点 ライエ
8位 600点 ペテル・プレフツ
9位 561点 タンデ
10位 554点 ズィワ

クラフトが今季12度目の表彰台。その他4位も5度あり、凄い安定感と強さだ。
ガイガーが今日の勝利でその差を100点未満として追いすがる。
今週欠場している陵侑の総合優勝は、残念ながらほぼ無くなったと言ってよいだろう。
それでも、現時点で総合3位は素晴らしい成績だ。

さて、ルシュノブでのもう1戦、またまたガイガーが勝つのか?


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middrinn

揃って欠場した理由は何なんでしょうね(@_@;)
by middrinn (2020-02-22 22:47) 

enokorogusa

日本チームは遠征が長期にわたるため、もともと期間を区切り休養を入れることになっているのだと思います。
昨季の陵侑は、総合優勝が十分に狙えるため参戦を続けましたが、どちらかというと昨季の方がイレギュラーだったかと思います。
by enokorogusa (2020-02-23 17:53) 

燃焼豚

新聞記事は結果だけ。まあ、しょうがないですか。[がく~(落胆した顔)][ダッシュ(走り出すさま)]
by 燃焼豚 (2020-03-01 16:17) 

enokorogusa

この週末は日本はBチームの参戦ですからね。
しょうがないです。
by enokorogusa (2020-03-02 21:09) 

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