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日本のラグビーについて思うこと、その他徒然・・・ その4(最終回) [ラグビー]

前回の記事からかなり経ってしまった。
その間に、高校ラグビーや大学ラグビーは終了し、社会人のトップリーグが先週から始まった。

昨年のW杯が自分でも予想外の大きな盛り上がりを見せて、初めて迎えた国内のラグビーシーズン。
どの会場も昨年よりかなり観客が多いような気がする。
特に大学ラグビーの決勝は、久しぶりに伝統の早明戦になったということ、新国立競技場での開催だったとうこともあってか、ほぼ満員となった。

ただし、これで日本のラグビー界の未来は明るいかというと、そう簡単には言えない。
今後の課題を自分なりに挙げてみると以下の4つが重要だと思う。

1 日本代表が次回以降のW杯でも決勝トーナメントへ進出すること
2 国内最高峰リーグの成功
3 競技人口の増加
4 指導者の育成

では、それぞれについて見ていこう。

1 日本代表が次回以降のW杯でも決勝トーナメントへ進出すること

昨年のW杯が国民的行事となったのは、もちろん、日本で開催された、ということが素因であることは言を俟たないだろうが、日本代表が強くなって予選を勝ち上がったことも抜きにしては語れないだろう。
サッカーの人気が定着したのは、Jリーグの成功も大きいが、やはり1998年フランス大会以降のW杯に全て出場し続け、何度か決勝トーナメント進出も果たしていることも大きい。
もちろん、サッカーは2002年の自国開催のW杯でも決勝トーナメント進出を果たしている。

コアなファンでなくとも、日本代表の試合というのは注目度が高い。
これは近年の卓球やバドミントンも同様で、「強い」ということはそれだけで注目するに値する。
逆に言えば、世界で戦えない競技は「見捨てられる」ということだ。


2 国内最高峰リーグの成功

現在の国内最高峰リーグは、社会人のトップリーグである。
しかし、昨季まではあまり観客は入ってなかった。
今季は開幕から各地でかなり観客が増えているようだ。
日本ラグビー協会は、このトップリーグを発展的に解散し、2021年秋に新リーグを発足させることにしたという。
ただし、選手のプロ化に関しては、現在と同じ社員選手も認めるなど、緩やかな移行を計画しているようだ。

これに関しては、自分はあまり形式には拘らない。
とにかく、「観客席が埋まる」「テレビ中継が行われる」「日本代表の力が底上げされる」とういのが最大の目的で、それが達成できるのであれば、別に現在のトップリーグでも、新リーグでもどちらでもよい。
Jリーグをモデルにしても良いが、バブルがはじける直前だった当時とは、経済状況も違う。
とにかく「プロ化」すればよいという、安易な考えでは失敗してしまうだろう。


3 競技人口の増加

日本代表の強さも、最高峰リーグのレベルの高さも、競技人口の増加なしには持続することはできない。
この数十年で特に10代の競技人口が激減している。
自分が高校でラグビー部だったころ、県大会では30校ほどの参加があった。
しかし、現在では複数の高校から成る合同チームを併せても10チームほどしかない。
15人という、主要球技の中では最も人数を必要とする競技であることも遠因ではある
(アメフトはちょっと別にして(^^;))。
クラブチーム化するのもありだが、ある程度の大きな都市でないと結局人数が集まらない。

また、ラグビーは、フルコンタクトのある厳しい競技なので、小中学生にはあまり勧められない。
そのかわり、タグラグビーという、タックルのないラグビー的スポーツが考え出され、普及を図ったりしている。
しかし、タグラグビー経験者だけでは圧倒的に足りない。
やはり、日本の現状では、高校のラグビー部に期待するのが現実的だ。
それに、ある程度体が成長し、筋肉の鎧を纏うことができる高校生になってからラグビーを始めるのは悪くないことだ。

中学までにいろんな競技を経験した者が集まってできるチームは、いろんな個性が発揮できるいいチームになれると思う。
大事なのは、彼らが高校生になったときに、ラグビーができる環境を整えること、彼らが「高校生になったらラグビーをやりたい」と思うくらい、ラグビーに人気があることだ。
結局は、他の競技とのパイの奪い合いに、ある程度勝たなければいけない。


4 指導者の育成

実はこれが今、いちばん急務で難しいことなのではないかと思っている。
ラグビーはどうしても危険を伴う競技なので、正しい知識を身につけた指導者の存在が不可欠だ。
特に、多くの若者がラグビーへの入り口となる高校で、安全に初心者を指導できる者が必要とされる。
ところが、この数十年でラグビー経験者は大幅に減少し、指導できる者もどんどん減ってしまっている。
昨年のW杯を見て、いずれラグビーをしたい、という子供が増えたとしても、受け皿が無いのだ。
ラグビー協会には、競技人口増加だけでなく、指導者育成についても重要課題として取り組んでほしい。

4つの課題について述べてきたが、もちろんこれらは互いに関係し合っていることであり、どれが先でどれが後、というものではなく、総合的に取り組んで行かなければいけないことだと思う。

・・・などと偉そうに書いてきたが、この10年ほど、ほとんどラグビーを見なくなってしまい、いまや「にわか」と化してしまった自分なので、見当違いのことを言ってるかもしれないが・・・



タグ:ラグビー
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おぉ!次郎

トップリーグ、一試合は観戦に行こうと目論んでます。

by おぉ!次郎 (2020-01-18 18:57) 

enokorogusa

距離的な制約が無ければ、自分も観戦したいんですが、何しろ自分の住んでるところは遠くて・・・
是非楽しんできてください(^^)
by enokorogusa (2020-01-18 20:31) 

燃焼豚

アニメネタをもう少し。もうどんな巨大ロボットアニメだが忘れましたが、地球人と捕虜の異星人が普通にラグビーをしていたシーンがあった。確かロボットもラグビーにちなんだものでした。
by 燃焼豚 (2020-01-25 19:48) 

enokorogusa

アメフトなら『UFO戦士ダイアポロン』がありますけれど、ラグビーはちょっと思い出せません・・・
残念です(^^;)
by enokorogusa (2020-01-26 17:32) 

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