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スキージャンプW杯2019/20 個人第9戦 ジャンプ週間第1戦 オーベルシュトドルフ大会 12月29日 [スキージャンプ]

12月29日
ドイツ オーベルシュトドルフ大会(HS137)
W杯個人第9戦 兼 ジャンプ週間第1戦 

優勝 305.1点 小林陵侑(土屋ホーム)
2位 295.9点 ガイガー(ドイツ)
3位 294.7点 クバツキ(ポーランド) 

7位 280.1点 佐藤幸椰(雪印メグミルク)
18位 267.3点 伊東大貴(雪印メグミルク)
23位 226.1点 小林潤志郎(雪印メグミルク)
31位 124.2点 中村直幹(東海大学札幌スキークラブ)
41位 107.7点 竹内択(チームtaku)

前戦まで、1本目に出遅れることがしばしばあった陵侑だが、この日は1本目で首位に立ち、2本目も危なげないジャンプで完勝、今季3勝目。
W杯通算16勝は、船木和喜(FIT)を抜いて日本勢単独2位。
また、ジャンプ週間は昨季から5連勝となった。
佐藤は今回も1本目15位と出遅れたが2本目に挽回し7位。
2本揃えることができればW杯2勝目、ジャンプ週間初優勝も夢ではない。

伊東は1本目ノックアウト方式で敗れたもののジャンプそのものは悪くなく、ラッキールーザーの2位で2本目へ進出、18位とまずまずの成績。
潤志郎は予選2位とよかったが、本戦ではやや残念な結果。
中村は1本目、相手が実力者フォーファン(ノルウェー)。
得点で見れば全体27位相当だったが、ラッキールーザーには入れず、2本目に残ることはできなかった。
これがノックアウト方式の怖いところだ。
竹内も予選で転倒して49位と下位での予選通過となり、1本目の相手が潤志郎と、厳しい組み合わせとなってしまった。


ジャンプ週間は独特の試合形式で行われる。
まず前日の予選で上位50人が本戦へ進むことができる。
これ自体は他のW杯と同じなのだが、本戦の1本目がいわゆる「ノックアウト方式」で行われる。

まず予選26位と25位の選手が飛び、勝った方が2本目へ進出できる。
これを、27位対24位、28位対23位・・・49位対2位、50位対1位、というように飛んでいき、それぞれの対戦で勝った方が2本目へ進出できる。
W杯のランキングは関係なく、あくまで予選順位で決まるので、予選も非常に大事なのだ。
さらに、負けた25人のうち、成績の良かった上位5人がラッキールーザーとして2本目へ進出することができる。
一般的には予選順位が高いほど、相手が弱くなることとなり、1本目が楽になる、ということが言える。
ただ、そのために、先述の中村のように得点では30位以内に入っていても、2本目には進めない、という選手が数名出てくる場合が多い。


本戦は穏やかで安定したコンディション。
1本目。
緩いが追い風基調なので、追い風でも飛距離を伸ばすテクニックが問われる。

予選で31位と今ひとつだったヨハンソン(ノルウェー)が134mでトップに立つと、次いでフォーファン、クバツキ(ポーランド)と首位が替わっていく。
予選7位だったリンヴィーク(ノルウェー)がヒルサイズ越えの139mを飛んだところでスタートゲートが1段下がる。
これ以降の選手はゲートファクターとして3.8点が加点される。

すると、予選6位のガイガーがクバツキをかわして首位に。
続いてアイゼンビヒラーがこの時点で3位と、地元ドイツ勢がいいジャンプを見せて会場が沸く。
しかしその後に飛んだ陵侑が138mのビッグジャンプでトップに。
ちなみに陵侑はW杯総合トップの証、イエロービブを着けている。
このイエロービブを纏っている選手が1本目の一番最後に必ずしもならないのが、いかにもジャンプ週間らしい。
最後のクラフト(オーストリア)は2位のガイガーに届かず3位で1本目を終える。

1本目を終わってのトップ10は、陵侑、ガイガー、クラフト、クバツキ、アイゼンビヒラー、リンヴィーク、フォーファン、ズィワ(ポーランド)、アッシェンヴァルト(オーストリア)、ヨハンソン。

そういえばノルウェー勢は、以前に失格となったときと同じ白一色のスーツを着用している。
ルールをクリアできるように改良したのだろう。

2本目。
引き続きコンディションはよさそうだ。

ゲートが2本目開始時より1段下げられた後、予選で好調だったが1本目19位だったライエ(ドイツ)がトップに。
次いで1本目15位の幸椰が首位に立つと、前戦同様、これを上回る選手がなかなか出てこない。
残り10人の時点で、ゲートはさらに1段下げられる。

その後、アッシェンヴァルト、ズィワとトップが替わった後、クバツキが133mのビッグジャンプで、ズィワに13.2点差の大差をつけてトップに。
残り3人、誰が勝ってもおかしくないメンバー。

まずはクラフト。
しかし珍しく着地が乱れ、クバツキを超えられずこの時点で2位。
次はガイガー。
地元の大声援を力に変え134m、見事なジャンプを2本揃えて首位に。
この時点でガイガーの2位以上、クバツキの3位以上が決まった。
ガイガーは今季初優勝の可能性も出てきた。
最後に飛ぶのはもちろん1本目トップの陵侑。
直前のガイガーの好ジャンプで盛り上がる会場からのプレッシャーもものともせず、134mで見事に勝利。

ジャンプ週間総合ランキング

1位 305.1点 小林陵侑
2位 295.9点 ガイガー
3位 294.7点 クバツキ
4位 291.2点 クラフト
5位 281.5点 ズィワ
6位 280.3点 アッシェンヴァルト
7位 280.1点 佐藤幸椰
8位 279.8点 ヨハンソン
9位 279.5点 ドメン・プレフツ(スロベニア)
10位 278.5点 リンヴィーク

陵侑が2位に10点近い差をつけてトップ。
ジャンプ週間2連覇へ向けていいスタート。
しかし4位までは1戦で十分逆転できる差だ。


W杯総合得点ランキング

1位 540点 小林陵侑
2位 427点 ガイガー
3位 419点 クラフト
4位 312点 アッシェンヴァルト
5位 287点 ストッフ(ポーランド)
6位 273点 タンデ(ノルウェー)
7位 227点 ペテル・プレフツ(スロベニア)
8位 220点 ラニセク(スロベニア)
9位 214点 佐藤幸椰(雪印メグミルク)
10位 209点 リンヴィーク

陵侑がW杯2連勝で、2位との差を100点以上に広げた。
ガイガーがクラフトをかわして2位に。
売り出し中の若手アッシェンヴァルトが4位へ浮上。
幸椰も10位から9位へ。



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コメント 2

燃焼豚

新聞記事、テレビ共に取り上げれていました。二連覇できるのではと。
by 燃焼豚 (2020-01-12 15:59) 

enokorogusa

この試合の後は、自分も2連覇の可能性が十分にあると思ったのですが、これもスポーツですね。
by enokorogusa (2020-01-12 17:12) 

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