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スキージャンプW杯2018/19 プラニツァ大会 3月23日  [スキージャンプ]

今季最後の団体戦。

3月23日
スロベニア プラニツァ大会(HS240)
W杯団体第7戦

優勝 1627.9点 ポーランド(ヴォルネ、ストッフ、クバツキ、ズィワ)
2位 1619.8点 ドイツ(ガイガー、シュミット、フライターク、アイゼンビヒラー)
3位 1603.1点 スロベニア(セメニッツ、ペテル・プレフツ、ドメン・プレフツ、ザイツ)

4位 1560.8点 日本(佐藤幸椰、葛西紀明、小林潤志郎、小林陵侑)

この日は団体戦にしては得点差は大きくない。
が、実際はポーランドの完勝。
なにしろ、本調子ではないとはいえストッフを2番手に持ってこれるほど、他の選手の調子がいい。
この日だけでなく今季を通じてズィワとクバツキは表彰台争いをしてきたし、後半になってヴォルネも調子が上がってきた。
結局、団体戦の鉄則である、「4人揃える」ことができたのがポーランドだった。

今季、W杯では団体戦を7試合行い、ポーランドが3勝。
あとは、ドイツ、オーストリア、ノルウェー、スロベニアが1勝ずつ。
日本は2位と3位が一度ずつあったが、優勝はならず。
来季は団体戦でも優勝できるくらい、層が厚くなってほしいところだ。

団体戦が初めて五輪で採用されたのが1988年のカルガリー大会。
採用当初はかなり違和感があったが、30年以上経った現在、個人戦とはまた違う面白さが見られて、すっかり定着している。
種目数を増やすというのは商業面での理由が大きかったのではないかと思うが、今となっては、選手たちも楽しんでいるようだし、いいことだったと思う。

団体戦の裏で、対決が進行していたのが、プラニツァ7。
木曜の予選から日曜の個人最終戦までの7本すべてのジャンプの合計得点で争うシリーズだ。
1位 1136.4点 小林陵侑
2位 1129.6点 アイゼンビヒラー
3位 1088.1点 ザイツ

この日でまたも1位と2位が入れ替わり、再び陵侑がトップにたった。
しかしその差はまた縮まってわずか6.8点差。
フライングの距離にして6m未満。
ジャンプは最終戦の残り2本。
陵侑も調子はいいのだが、ここにきてアイゼンビヒラーもいい。
昨季から始まったこのプラニツァ7、2代目のチャンプはどちらになるか?
僅差のシビレる争いとなりそうだ。

フライング総合の優勝争いも再確認。

1位 311点 アイゼンビヒラー
2位 307点 小林陵侑
3位 239点 ズィワ

事実上、アイゼンビヒラーと陵侑の一騎打ち。
最終戦で上位だった方がフライング総合優勝になると考えていい。
こちらの争いもわかりやすくて、盛り上がるなぁ。

ところで、この日の団体戦の試合中、1本目が終わった後、普段ならテストジャンパーが飛ぶのだが、なにやら場内がざわついている。
何かと思ったら、引退を表明したクラニエッツがスタート地点にいるじゃないか。
自分と娘の顔がプリントされた特製ゼッケンを身にまとい、コーチボックスにはその娘が。
クラニエッツのためのお別れセレモニーだ。

娘が降る旗を合図にスタートするクラニエッツ。
綺麗な飛行曲線を描き、見事、220m付近に着地、会場は割れんばかりの声援と拍手。
まだまだ現役でいけるんじゃないかと思えるくらいのすばらしいジャンプだった。
地元スロベニアが舞台だったとはいえ、粋な計らいで、テレビで見ていた自分も感動してしまった。
こういうのはイイね。

ちなみにそのクラニエッツ、団体戦2本目を飛んで滑り降りてきたペテル・プレフツにサッカーのキャプテンマークのようなものを彼の左腕に通す。
スロベニアのスキーチームを頼んだぞ、ということか。
なるほど、弟ドメンやザイツなど若い選手が台頭してきた中で、3季前の総合優勝者で実績十分のペテルなら、兄貴分としてスロベニアチームを引っ張るのに最適な選手だと思う。
ちなみにペテルはケガ明けで、今季は半分くらいしかW杯に参戦できていないが、それでも個人総合で30位にまで上がってきて、表彰台にも載った。
来季はさらに復調して優勝争いに加わる可能性も十分だ。

さて、今日もうすぐ始まる最終戦。
今年は陵侑の大活躍で、これまで以上に楽しんで見ることができたシーズンだった。
陵侑には最終戦で今年の有終の美を飾ってほしい。

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コメント 4

middrinn

花道やドラマもあって見所が多いですねぇ(〃'∇'〃)
by middrinn (2019-03-24 21:39) 

enokorogusa

もちろん勝負が一番の見どころではありますが、単純に勝った負けた以外にもいろんな楽しみがあります(^^)
by enokorogusa (2019-03-25 16:49) 

燃焼豚

団体戦の歴史は以外に古くはないんですね。70年代かと思ってましたよ。
by 燃焼豚 (2019-04-06 14:03) 

enokorogusa

団体戦は、世界選手権では1982年から行われていましたから、燃焼豚さんの印象もあながち間違っているわけでもないです。
五輪の前に世界選手権で試す、というのはよくあるパターンですし。
by enokorogusa (2019-04-06 19:29) 

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