SSブログ

ピョンチャン五輪振り返り スキージャンプ [スキージャンプ]

ピョンチャン五輪の振り返り、まずは冬季五輪の華、スキージャンプ。
このブログでしょっちゅう取り上げている競技だ。

とりあえず結果を書いておこう。

男子ノーマルヒル
金 ヴェリンガー
銀 フォーファン
銅 ヨハンソン
7位 小林陵侑
20位 伊東大貴
21位 葛西紀明
31位 小林潤志郎

男子ラージヒル
金 ストッフ
銀 ヴェリンガー
銅 ヨハンソン
10位 小林陵侑
22位 竹内拓
24位 小林潤志郎
33位 葛西紀明

男子団体
金 ノルウェー
銀 ドイツ
銅 ポーランド
6位 日本

女子ノーマルヒル
金 ルンビュ
銀 アルトハウス
銅 髙梨沙羅
9位 伊藤有希
12位 岩淵香里
17位 勢藤有花

メダルは総じて現在の実力通りの結果かな。
日本勢では今季好調だった小林潤志郎に代わって弟の陵侑が頑張った。
ノーマル、ラージともに日本勢のトップで10位以内に入ったのは見事。
団体では最終ジャンパーを任されるほどだった。

潤志郎は、風と寒さに悩まされたノーマルでまさかの2本目に進めず31位。
悪条件で飛ぶことを余儀なくされ、なすすべもなかった。
今季好調のクバツキでさえも2本目に進めないという状況で、本来であればとても競技ができる環境ではなかった。
W杯だったら競技中止になるレベル。
潤志郎はこれで調子を狂わされてしまったのか、結局大会を通じて調子が戻らず、団体ではメンバーから漏れてしまった。
今後のW杯での復活を期待したい。

そしてわれらが葛西紀明だが、ラージで2本目に進めないなど、こちらも残念だが目立った成績は残すことができなかった。
果たして次回の五輪はあるのか。
ファンとしては何とかその前にW杯での優勝を見たい。
4年後を待たずとも、W杯の総合優勝という偉業を、成し遂げてほしい。

団体戦は珍しく僅差のメダル争いとなった。
五輪に限らず、W杯でも団体戦は結構差がつく決着が多く、最後のジャンパーが飛ぶ頃にはほぼ順位は固まっていることが多いのだが、今回は非常に僅差となり、最終ジャンパーまで結果がわからない接戦となった。
結果勝利したのはノルウェー。
なんとこれが五輪の団体戦では初の金メダル。
団体戦は1988年のカルガリーから始まった種目だが、ノルディック競技の母国であり、ジャンプ強豪国の一つであるノルウェーがまだ勝ってなかったことは、確かに言われてみればそうなのだが、意外だった。

女子は、今季絶好調のルンビュが危なげなく優勝。
髙梨の3位もこれまた今季の定位置。
かわいそうだったのは伊藤有希。
前後の選手はずっと向かい風の好条件だったのに、伊藤のときだけ追い風が吹くという不運。
9位という結果は相当悔しかっただろう。

ジャンプ、特に男子チームはかなりのテコ入れが必要だろう。
現在のようにチーム別の練習がメインでは、今後成績を上げていくのは難しいのではないだろうか。
この五輪で躍進した女子スピードスケートや、近年のバドミントンなどは、所属チームの枠を越えて、ナショナルチームで課題に取り組み強化して成功している例だ。

ナショナルチーム化がすべてを解決するとは言わないが、ジャンプ陣全体で知恵を絞って、協力できるところは協力して底上げを図ることで、浮上のきっかけは掴めるのではないだろうか。
海外から優秀なコーチを招くのも手段の一つだ。
各チームでは資金的に難しくても、ナショナルチームコーチとしてなら可能かもしれない。
五輪では日本でももてはやされるジャンプだが、野球やサッカーに比べたら、競技人口なんてたかが知れている。
厳しい言い方かもしれないが、マイナースポーツなのは事実だ。
残念ながら五輪でしかその存在をアピールできないのが悲しい現実だ。
このままではいつまでたっても「札幌五輪(日の丸飛行隊)」「長野五輪団体金メダル(「ふなき~」)」「葛西紀明最年長メダル」しか人々の記憶に残らない。
しかし現状では「新しい記憶」を作り出すための場もやはり五輪でしかない。

カルガリー五輪で団体最下位だった日本が「たった」10年後の長野で金メダルを取れたのは、札幌五輪の遺産のおかげでもあるが、それだけではないはず。
今こそ、再び、連盟、各チーム、各選手の覚悟を見せてもらいたい。
そしていつか、W杯の中継が当たり前に見られるような時が来ることを願う。
これはかなり高いハードル。
何しろあの長野五輪の時期でさえ、W杯の中継はなかったはずだから。


nice!(0)  コメント(2) 
共通テーマ:スポーツ

nice! 0

コメント 2

燃焼豚

報告会で葛西選手はメダルこそは取れなかったが年長者として最多出場者としてでていた。葛西選手の心中は私にはわからないが、かなりの記録の残したのだから誇っていいと思う。本当によくやったとおもう。
by 燃焼豚 (2018-03-13 10:23) 

enokorogusa

>燃焼豚さん

察するに相当悔しかったとは思いますが、旗手として、年長者としての振る舞いは立派だったと思います。
だからこそ、葛西選手にはまだまだ頑張ってほしいですし、彼ならできると信じています。
by enokorogusa (2018-03-15 17:55) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。