ダーティペア第5話『クリアドスのどっくんどっくん!』B あらすじと感想 [ダーティペア]
逃げる二人の乗る宇宙船。無数のドローンが追いかける。
しかしユリは宇宙船を止める。
「あいつらはあたし達を生け捕りにしようとしたのよ、きっと」
「殺すんならチャンスは何度かあったはずだわ。でしょ?」
宇宙船は無数のドローンに取り囲まれてしまう。
「敵さんの出方を待ってみる?」
「ん」
ちなみにケイは下着姿のままだ。
まもなくドローンたちは宇宙船にとりつき、ある方向へ向かって動かし出す。
すると間もなく、さっき一度眼前に現れて消えた光の素が再び姿を現す。
宇宙空間に浮かぶ巨大な施設。
二人は何か思い出そうとするが答えが出てこない。
そうこうしてる間に二人の宇宙船は施設の中へ。
「ね、このままおとなしく中へ入っちゃっていいのかしら」
「あんたが成り行きを見ようて言ったんじゃないか」
「でしたっけ」
ケイはナンモにも尋ねるが答えはない。
そのまま宇宙船は施設の中心部へ。入ってきたところはシャッターが閉まる。
「思い出した!放射性廃棄物や、有毒生物、汚染物質なんかを滅却するための処理場」
「虚無の墓場と呼ばれたクリアドス」
「でも、あれ閉鎖されたんじゃなかった?作業員に事故が頻発するって理由でさ」
「誰かがあたしたちのために再興してくれたらしいわね」
ユリはクリアドスの関係者から自分たちに恨みを抱きそうな人間を探すよう、ナンモに指示をする。
そして一人の人物を探し当てる。
「J.S.クリアドス」
「死んじゃってるじゃないか」
そのとき突然ドローンが宇宙船を破壊し始める。
二人は急いで宇宙服を着用し、宇宙船の外へ避難、宇宙船は破壊される。
施設内を浮遊しながら相手の出方をまつしかない二人だったが、
ケイはエネルギービームに撃たれ、またユリも移動ブロックに押され、二人は離れ離れに。
ユリはナンモのスラスターで何とか止まる。
「借りができたわね、ナンモ」
本当の借りはこの後にできるのだがまだユリはそれを知らない。
ユリは通信でなんとかケイと連絡をとり、ナンモからクリアドスに関するデータをもらう。
「J.S.クリアドス、大脳生理学、宇宙物理工学、総合宇宙生物学の権威および」
「超常現象分析学、疑似生態学、超霊体学、なんじゃこれ」
「たいへんなものね」
「要するに散漫な性格なんだ」
「はっ、覚えてる?プロビリンターナのこと」
「幻覚剤だっけ?あたしたちが運び屋と製造元から根こそぎぶっ壊したアレ?」
「そう、この処理場の設計者だったクリアドスはプロビリンターナの常用者だったのよ」
クリアドスは1年半前に自殺したらしいが、ユリは、彼が死ぬまでの間に復讐の仕掛けをつくったのだと推測する。
「彼ほどの天才だったら、死ぬ前にどんな仕掛けでもプログラムすることは不可能じゃないわ」
ユリがシリアスになるときの島津冴子の低めの声がとてもかっこいい。
ケイはメインコンピューターを壊そうと考えるが、再び処刑秒読みのメッセージが。
二人は移動ブロックに弄ばれるようにはじかれていく。
ケイのところにドローンがやってくる。
とりあえずケイはドローンにつかまり立ちあがるが、今度はどういう仕掛けか、足がドローンから離れなくなってしまう。
一方ユリも同じ状況に。
二人はメインコンピュータの近くで再会。
「はぁい、ご無沙汰さん、生きてた?」
「はい、おかげさんで、エグイの見ちゃった」
ケイの指差す方向には不気味な人型ロボットの骨組みのようなブロックが。
どうやらメインコンピュータらしい。
ナンモはドローンを壊そうとするも失敗。
だが、ナンモは自分の体内から記憶ディスクを取り出してユリへ手渡す。
「どういうことなの?」
ケイがはっと気づく
「ナンモをつくったのは1年前、クリアドスが死んだのは1年半前、そうか、ナンモの自爆装置のことはプログラムに入ってないんだ」
ケイはユリにナンモの足を外すよう伝える。
「機密保持のための自爆装置が役に立つとは」
ユリがナンモの足を外す間にも処刑秒読みはカウントダウンされていく。
「外れた!」
「中枢部に向けて、両脇のスイッチを押す!」
「えぇ?」
「ナンモは記憶ディスクさえあればいつでも再生できるからさ!早く!」
ケイの指示通りナンモを操作するユリ
するとナンモは「死ね」と叫び続ける中枢部へ向かって飛んでいき、命中、そしてメインコンピュータもとろも爆発!
ユリの足がドローンから離れ、ユリはナンモの記憶ディスクを手に漂う。
そして同じく漂ってきた、自分たちの命を救ってくれたナンモの両足を抱えこむ。
「ナンモ・・・」
すると、
「これ使えるよ!人も乗れるけど、リモコンで動いてたんだ。そのディスクさえあれば、ナンモはすぐ再生できるから。じゃあお先に!」
「ちょっと待ってよ!」
「デートよデート!じゃあね!カフェフラミンゴ、7番テーブル~!」
「そんな汚染したメカで行ったって、入港できるもんですか!」
「薄情者~!」
ユリの叫びがむなしく響くのだった・・・
どちらかというとドタバタな雰囲気の話が多いTVシリーズでは異色のシリアス回。
二人が事件を解決するのではなく、以前の仕事の逆恨みに巻き込まれていく。
デートに行く浮かれたケイの描写から始まって今回もコメディタッチかと思わせて、
一転、命の危機に瀕するのだが、その描かれ方が不気味で本当に危ない展開。
この二人だと、なんとなくケイが積極的に動いて、ユリがそれに引っ張られるというイメージがあるが、
実は意外とユリが二人の行動を決めることが多いことに気づく。
今回も相手の出方の様子見や、クリアドスについて調べるなど、ユリが積極的に行動している。
まあ、一応TV版ではユリのIQがとても高いことになっているし。
中盤以降、ケイはずっと下着姿なのだが、普段のコスチュームがアレなせいか、なぜか色気が感じられない…
もっとも、それでなくても、この番組を家族といっしょに見る勇気は当時の自分にはなかったが。
いつも隠れるように一人になれる部屋で見ていたのを思い出す。
作画については、第1話以来の土器手作監回。
土器手ユリが拝める大事なエピソードのひとつ。
本放送では見逃していた話の中では初回とともに一番見たかった話。
原作では必ず出てくるルーシファがTV版にもあったら、クリアドスがルーシファの関係者で、みたいな話が作れたのかな、と思う。
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しかしユリは宇宙船を止める。
「あいつらはあたし達を生け捕りにしようとしたのよ、きっと」
「殺すんならチャンスは何度かあったはずだわ。でしょ?」
宇宙船は無数のドローンに取り囲まれてしまう。
「敵さんの出方を待ってみる?」
「ん」
ちなみにケイは下着姿のままだ。
まもなくドローンたちは宇宙船にとりつき、ある方向へ向かって動かし出す。
すると間もなく、さっき一度眼前に現れて消えた光の素が再び姿を現す。
宇宙空間に浮かぶ巨大な施設。
二人は何か思い出そうとするが答えが出てこない。
そうこうしてる間に二人の宇宙船は施設の中へ。
「ね、このままおとなしく中へ入っちゃっていいのかしら」
「あんたが成り行きを見ようて言ったんじゃないか」
「でしたっけ」
ケイはナンモにも尋ねるが答えはない。
そのまま宇宙船は施設の中心部へ。入ってきたところはシャッターが閉まる。
「思い出した!放射性廃棄物や、有毒生物、汚染物質なんかを滅却するための処理場」
「虚無の墓場と呼ばれたクリアドス」
「でも、あれ閉鎖されたんじゃなかった?作業員に事故が頻発するって理由でさ」
「誰かがあたしたちのために再興してくれたらしいわね」
ユリはクリアドスの関係者から自分たちに恨みを抱きそうな人間を探すよう、ナンモに指示をする。
そして一人の人物を探し当てる。
「J.S.クリアドス」
「死んじゃってるじゃないか」
そのとき突然ドローンが宇宙船を破壊し始める。
二人は急いで宇宙服を着用し、宇宙船の外へ避難、宇宙船は破壊される。
施設内を浮遊しながら相手の出方をまつしかない二人だったが、
ケイはエネルギービームに撃たれ、またユリも移動ブロックに押され、二人は離れ離れに。
ユリはナンモのスラスターで何とか止まる。
「借りができたわね、ナンモ」
本当の借りはこの後にできるのだがまだユリはそれを知らない。
ユリは通信でなんとかケイと連絡をとり、ナンモからクリアドスに関するデータをもらう。
「J.S.クリアドス、大脳生理学、宇宙物理工学、総合宇宙生物学の権威および」
「超常現象分析学、疑似生態学、超霊体学、なんじゃこれ」
「たいへんなものね」
「要するに散漫な性格なんだ」
「はっ、覚えてる?プロビリンターナのこと」
「幻覚剤だっけ?あたしたちが運び屋と製造元から根こそぎぶっ壊したアレ?」
「そう、この処理場の設計者だったクリアドスはプロビリンターナの常用者だったのよ」
クリアドスは1年半前に自殺したらしいが、ユリは、彼が死ぬまでの間に復讐の仕掛けをつくったのだと推測する。
「彼ほどの天才だったら、死ぬ前にどんな仕掛けでもプログラムすることは不可能じゃないわ」
ユリがシリアスになるときの島津冴子の低めの声がとてもかっこいい。
ケイはメインコンピューターを壊そうと考えるが、再び処刑秒読みのメッセージが。
二人は移動ブロックに弄ばれるようにはじかれていく。
ケイのところにドローンがやってくる。
とりあえずケイはドローンにつかまり立ちあがるが、今度はどういう仕掛けか、足がドローンから離れなくなってしまう。
一方ユリも同じ状況に。
二人はメインコンピュータの近くで再会。
「はぁい、ご無沙汰さん、生きてた?」
「はい、おかげさんで、エグイの見ちゃった」
ケイの指差す方向には不気味な人型ロボットの骨組みのようなブロックが。
どうやらメインコンピュータらしい。
ナンモはドローンを壊そうとするも失敗。
だが、ナンモは自分の体内から記憶ディスクを取り出してユリへ手渡す。
「どういうことなの?」
ケイがはっと気づく
「ナンモをつくったのは1年前、クリアドスが死んだのは1年半前、そうか、ナンモの自爆装置のことはプログラムに入ってないんだ」
ケイはユリにナンモの足を外すよう伝える。
「機密保持のための自爆装置が役に立つとは」
ユリがナンモの足を外す間にも処刑秒読みはカウントダウンされていく。
「外れた!」
「中枢部に向けて、両脇のスイッチを押す!」
「えぇ?」
「ナンモは記憶ディスクさえあればいつでも再生できるからさ!早く!」
ケイの指示通りナンモを操作するユリ
するとナンモは「死ね」と叫び続ける中枢部へ向かって飛んでいき、命中、そしてメインコンピュータもとろも爆発!
ユリの足がドローンから離れ、ユリはナンモの記憶ディスクを手に漂う。
そして同じく漂ってきた、自分たちの命を救ってくれたナンモの両足を抱えこむ。
「ナンモ・・・」
すると、
「これ使えるよ!人も乗れるけど、リモコンで動いてたんだ。そのディスクさえあれば、ナンモはすぐ再生できるから。じゃあお先に!」
「ちょっと待ってよ!」
「デートよデート!じゃあね!カフェフラミンゴ、7番テーブル~!」
「そんな汚染したメカで行ったって、入港できるもんですか!」
「薄情者~!」
ユリの叫びがむなしく響くのだった・・・
どちらかというとドタバタな雰囲気の話が多いTVシリーズでは異色のシリアス回。
二人が事件を解決するのではなく、以前の仕事の逆恨みに巻き込まれていく。
デートに行く浮かれたケイの描写から始まって今回もコメディタッチかと思わせて、
一転、命の危機に瀕するのだが、その描かれ方が不気味で本当に危ない展開。
この二人だと、なんとなくケイが積極的に動いて、ユリがそれに引っ張られるというイメージがあるが、
実は意外とユリが二人の行動を決めることが多いことに気づく。
今回も相手の出方の様子見や、クリアドスについて調べるなど、ユリが積極的に行動している。
まあ、一応TV版ではユリのIQがとても高いことになっているし。
中盤以降、ケイはずっと下着姿なのだが、普段のコスチュームがアレなせいか、なぜか色気が感じられない…
もっとも、それでなくても、この番組を家族といっしょに見る勇気は当時の自分にはなかったが。
いつも隠れるように一人になれる部屋で見ていたのを思い出す。
作画については、第1話以来の土器手作監回。
土器手ユリが拝める大事なエピソードのひとつ。
本放送では見逃していた話の中では初回とともに一番見たかった話。
原作では必ず出てくるルーシファがTV版にもあったら、クリアドスがルーシファの関係者で、みたいな話が作れたのかな、と思う。
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2017-02-03 21:20
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この回は一番好きな話なのでコメントを書くとなると長くなるのでユリの事だけ書きます。原作のアレな性格を持ち込めないからTV版のユリはブリッコで冷静な毒舌だが弱い立場や身を挺してくれる者には心優しくしてくれる性格ですが、中々それが見られずようやくそれが見られた回です。多分、プログラムにはダーティペアの安全を第一にされているでしょうがナンモが人間臭く頑張るため、ユリの言葉はとても優しい。ケイとユリを救うべく、最善の手段として自分の機体をミサイルにしてクリアドスを破壊したナンモ、残ったナンモの靴を抱きしめ、ユリはナンモの名を呟きます。それが島津冴子の演技力もありますがとても優しいのです。その優しさに目覚め、俺はデーモン族を裏切った。ちゃう。思わずユリに萌えましたね。というか、ダーティペアで一番好きな場面です。
by 燃料豚 (2017-02-06 02:00)
確かにユリがナンモの足を抱きしめるシーンはジーンときますね。ナンモを作ったケイではなく、ユリが、というのが上手い演出だと思います。
原作では、何万人もの犠牲者を出したりする二人ですが(一応二人のせいではないけれど)、さすがにそのままTVには持ってこれないので、シリアスなお話はなかなか作りにくかったんじゃないかと思います。
代わりに、だったら二人をシリアスな状況に置かせればいいという制作側の考えがあったのかもしれません。
ちなみに自分は、宇宙港で係員に掴みかかるケイを無理矢理引き剥がすユリがなぜか好きです。
by enokorogusa (2017-02-07 10:07)
ケイを引き剥がすユリが好きですか。私もあのシーンは好きですので気持ちは判ります。
by 燃焼豚 (2017-02-10 19:03)
今更ながら5話のコメントとはあれだがご容赦を。最近、洋画のSFスリラーやモンスターパニック映画を何作品かを見ました。で、ダーティペアでも、あったなと思い、LDを出して5話と13話を視聴しました。改めて見ましたがやっぱり面白い。SFスリラーでも、モンスターパニックでも十分するほど完成度です。キャラクター人気だけではなく、きっちりとした下地があるからダーティペアは今でも語り継がれるんだろうなと改めて思いました。
by 燃焼豚 (2018-06-10 16:42)
とくにこの5話は構成はそのまま現代で使用してもなんの遜色もない出来映えです。
by 燃焼豚 (2018-06-11 12:27)
>燃焼豚さん
自分もついついキャラが~と書いたりすることも多いですけれど、ノーランディアが出たり、映画になったり、またOVAにもなったりと、何度も映像化されたことを考えると、やっぱり単なるキャラものではなかったのでしょうね。
そもそも原作からして、スペースオペラとして画期的な作品といわれているようですし(この辺りは自分は知識がないので・・・)。
by enokorogusa (2018-06-11 17:39)